6年生 7/21

7/21.豊中十二中学校で15名参加で練習を行いました。先々週、少し行いましたタックルの基本姿勢の練習を中心に暑い中、頑張りました。
まず、パスの練習からスタートしました。二人の間を走り抜けながらクイックモーションでパスを繋ぐ基本練習ですが、その後の練習にもつながるストレートランニングを意識することを伝えました。そして、5人1組でストレートランニングを意識しラインでボールをウィングまで回し、ダウンボールをした地点から、逆方向にメイクラインをしまたラインでボールを回すという練習を行いました。この練習には、いくつかのねらいがあるので、次回以降そこを意識して取り組んでください。
①ストレートランニングをすることによってディフェンスを引きつけ最終的に余らせてトライをねらう。
②パスをした後のフォローを意識する。
③ダウンボールされたボールをポイントとしボールを見ながらメイクライン
④オープン側に流れながらメイクラインをしながらもボールをもらう瞬間に縦への立て直し
⑤浅くなりがちなラインを常にトップスピードでボールをもらえるポジショニングの確保
この5点を意識して次回以降取り組んでください。
そして、今回のメインであるタックルの基本姿勢の練習です。内容は先々週と同じですが、相手プレイヤーとの密着する面をできるだけ多く取ること、踏み込む前足などを意識することを伝え、先々週よりも、いい形ではいれていました。その流れで1対1での対面に対してのポジショニングと、うちにきられた時の逆の肩でのタックルの練習を行いました。今まで正面に立つことや、一歩外に立ち外で抜かれないポジショニングを指示しラインディフェンスを行ってきましたが、安全面と相手プレイヤーの走るコースを限定し、よりシンプルにマンツーマンディフェンスを行えるように一歩から半歩内側でカットインをケアしながらのディフェンスを練習しました。
最後に、試合形式をしたかったのですが時間の問題で2対1の練習で、締めくくりました。トップスピードでボールをもらえるポジショニングと、フリーのプレイヤーをいかに作るかの間合い等、豊中6年生のトライパターンの基本です。確実に出来るように練習を重ねましょう。
再来週には合宿です。小学校でのラグビーでは最後の合宿です。チームとして戦略を確立させる中身の濃い4日間にしていこう。練習への取り組み、宿舎での行動など、小学校最高学年として下級生の見本となるよう自覚を持って臨もう。まずは、元気良く笑顔で挨拶を率先して実行!
楽しく練習出来るムードを作るのも6年生の責任です。

『ビジョナリーであるということ』を少し学んだ三年生

今日は初めて使用させていただく市内の中学校で1時間半の練習を行いました。この中学校は今年ちょうど創立40年の節目を迎えただけあり、校庭を取り巻く樹木が大きく生い茂り、そんな木々の間から雄蝉の大合唱が響き渡っていました。小学生の練習後に中学生は、この学校のラグビー部と練習試合を行いましたが、終始、豊中市のTの頭文字をモチーフとする校章を胸にした生徒たちが躍動していました。R21パパの母校でもあるこの学校のビジョンは「知徳体」の調和とのこと。頭(知育)・心(徳育)・体(体育)の三教育の実践という福沢諭吉『学問のすゝめ』を起源とする古めかしい教育論ではありますが、とかくスキル一本やりの練習に偏りがちな三年生にも取り入れたい考え方です。

「ビジョンは学ぶものであり、向上できるものである」とは米国で眼の検査やケアを行うオプトメトリストの基本コンセプトだそうですが、今日はこの学校のビジョンにあやかってオプトメトリストが採用するビジョントレーニングを行いました。ラグビー選手は身体のバランスを取りながら、自分に向かって飛んでくるボールや攻撃側の目標物に眼で集中し、タイミングを測りながら、的確な身体の動きに結びつけることを繰り返す必要があります。運動能力が優れていると言われる選手でも、眼の機能の問題に気付かず、本来の実力を出し切っていない選手が多いといわれており、ビジョントレーニングは重要性を増してくるに違いありません。

ビジョントレーニングは以前、カレンダーを1→31、2→30、3→29・・・と声に出して素早く読む練習をしたことがありますが、今回は基本的なヘッドスウィングという眼球の動かし方をトレーニングしてみました。コーチが掲げたボールに正面を向いた状態から首を左右、上下に動かして眼の左右、上下の端でボールを認識する練習です。生徒たちは真横に顔を向けてボールが見えていましたが、さらに首を後方に向けても見えるようにしたいものです。次に両手を左右に広げ、親指の爪を交互に眼球だけを動かして見る練習を行いました。これも両手をできる限り広げても見えるように訓練して欲しいものです。今日出席した23人が同じように眼をクルクル回す様子は一生懸命ながら見ていてかわいいものです。

視野が狭い状態と広い状態の違いを感じてもらうために、両手で双眼鏡を作りラダーとミニハードルをやってもらいました。「怖い」という声が聞こえます。次に双眼鏡をはずして普通の状態で走ってみて視野が狭いことが不便なことを感じたようです。

次にペアになって一人がうつ伏せ、もう一人が身体の三ケ所を触り、触られた生徒が触られた個所を上げて反応を示す練習です。大事なことは触られた個所を言葉にしたりして記憶していくのではなく、触られた触覚だけを頼りにイメージを使って身体を動かすことです。

ビジョントレーニングはこの辺にして、ゴリラ歩き(両方の膝を両手をクロスさせてつかみながら歩く)、ワニ歩き、あひる歩きの競争で好きな色のビブスを取る競争で4チームに分けました。先週できなかったストリートボールに挑戦です。ストリートボールの前に先週から行っている相手との立ち位置を確認したところで、同じトライラインで攻防を繰り返すゲームの開始です。タックルあるいはトライが決まれば攻守が入れ替わるため、即座に攻守の切り替えをしないといけません。慣れるまで時間がかかりそうですが、これも続けたいと思います。

最後に、最近入校したメンバーを中心とした6人を2年生との練習試合に派遣し、残りの生徒で紅白戦を行いました。前回下剋上の憂き目にあったメンバーも今回は気を引き締め勝利しました。H29は相手につかまりながらもターンしてよくボールを味方に見せていました。E28は体格を生かしてトライしていました。皆わからないながらちゃんとチームプレーができるようになっています。合宿での成長が楽しみです。

すべての人に、適切で、思いやりに満ちて、質の高い眼科治療を提供することにより、回避できる失明を根絶することをビジョンに掲げたインドの奇跡の組織「アラヴィンド」は、一日の白内障などの手術件数850~1,000件という驚異的な記録を持続しているといいます。その創設者ドクターVことゴヴィンダッパ・ヴェンカタスワミー氏はこう言い残しています。

知性と能力だけでは十分ではない。そこに、何かうつくしいことをやろうという喜びがなければ。

ラグビーの知識もスキルもあることにこしたことはないわけですが、それだけではラグビーを究めることはできないとも取れそうな言葉です。知徳体をビジョンに掲げる学校で、何かうつくしいことをきっといつか三年生は成し遂げてくれるような予感がしました。