未来をつくる四年生の『シンクロニシティ』

参加生徒31人全員(1人病気で応援、3人欠席)で挑んだ初めてのチャンピオンシップ。A1、A2ともに準優勝という結果もさることながら、チームが一つになろうとしていることをひしひしと感じることのできた貴重な大会となりました。

天気は昨年の降雨となった大会とはうって変って汗ばむほどの快晴に恵まれ、季節外れの熱中症が懸念されるほどの大会となりました。気候だけでなく、SMBC日本シリーズより熱いゲームの連続でした。

早朝の試合に弱いと定評のわが軍が初顔合わせの交野RSさんにどういうラグビーができるのか、コーチは生徒の思うようにプレーするよう送り出しました。

結果はA2の前半チームが5-1と最高のバトンを後半のメンバーに渡し、後半の総入れ替えしたメンバーが3-1でゴールするというジンクスを破る結果となりました。これまでの試合との違いはパスを連続して繋ぐプレーが出てきたことです。H13→R15→K20と繋がったパスはK20の怪我からの復帰戦を飾る目の覚めるトライでした。今日提出を受けた彼のノートには、「予想する」という意味がわかったと書いてあり、それを具現化したようなトライでした。これを呼び水にK4→R15→A11→Y5と小気味よいパスが繋がったトライを生み、マイボールスクラムから供給されたボールを持ってインゴールに鋭く飛び込んだゲームキャプテンR15や、相手キックを好捕しカウンタートライしたチームキャプテンK4、そして体重を活かして1試合複数トライしたY5のプレーに繋がりました。後半は、小刻みなパスで相手陣深くまで攻め込み、流麗そのもののステップでトライしたY3、ペナルティからの頭脳プレーでトライしたS10、彼のオフロードパスからトライしたY3と経験豊富なメンバーが目立ちますが、T30、D34などスターティングオーダーに名前を連ねるエマージング勢力も活躍していたのが印象的でした。

2試合目は、A1の初戦で、これも初顔合わせとなる東生野RSさんとの対戦でしたが、ふたを開けて見れば、ハーフウェイラインを一度も跨がせず、13-0で準決勝に駒を進めました。この試合も成長著しいR26のエッジの効いたトライを皮切りに、S6、Y17、T2、H9、J22、T18などほぼ全員トライとなった試合でした。

2試合目をクリアーしたA1に待つは準決勝の対戦相手高槻RSさん。幼年から毎年試合を重ね、お互いの手のうちを知り尽くした北摂ダービーで箕面RSさんを倒して勝ち上がり、また北摂のライバルと対戦とは因果なめぐり合わせです。

高槻さんキックオフで始まった1年ぶりの対戦。1勝9敗くらい負けの込んでいる相手に現状のベストメンバーがどこまでできるのかに注目が集まります。今大会は最初にトライする生徒が勝敗の鍵を握っているような感があり、その感覚通り、T18が思いの丈をすべて振り絞るかのようなノーホイッスルトライを敢行。しかし、相手もノーホイッスルのカウンタートライですぐさま同点とし、5分のウォーターブレイクまで息のつまる攻防が繰り広げられました。水分補給で息を先に吹き返したのはわが軍。全員で繋いだ怒涛の攻撃でS6が逆転トライ。さらにS6は前半終了間際にインゴールに飛び込み3-1で折り返し。後半は、数日前に高熱を出し、フラフラの状態で現れたJ22がコーチの休戦勧告を押しきって参戦してくれました。そんなFor the Teamの気持ちが伝染したかのように開始早々、小さな巨人M19が相手ノックオンのアドバンテージを突いて貴重な追加点を加点。しかし、ここから本領を発揮するのは、生徒が恐さを熟知する相手チーム。狙いすましたインターセプト、一瞬の隙を見逃さないプレー、で1点差まで追い上げます。残り2分を切ったところで先にトライした方が勝つであろう重苦しい空気の中、やはり最後はこの生徒。サッカーと掛け持ちでなかなか練習に参加できないながら、ラグビーノートは欠かさないH9。その名の通り、チームに光明を指すかのように右隅に飛び込んだシーンには鳥肌が立ちました。本人も試合後感動のあまり泣き出すほどのビッグプレーが勝敗を分けました。5-4。

ある意味、負け犬状態だった生徒たちに勇気を与えたのが、A2の生徒達。わがまま勝手し放題の生徒たちが眼前に展開している魂のぶつかり合いに共感し、大きな声で応援しているではないですか。

この光景で思い出したのは、表題の本。シンクロニシティ(二つ以上の出来事が重要な意味を持って同時に起こること)。この本の筆者は、一見偶然に思えるそうした経験がどうすればチームの中で「集団的に」起こるか、ということを生涯かけて研究したジョセフ・ジャウォースキー氏。氏はNBL(北米バスケットボールリーグ)の元コーチからこんな「一体となる感覚」を引き出しています。

試合はしょっちゅうヒートアップして、体力勝負とか精神力勝負というより、神憑り的な試合になったものだ。その感覚は説明するのはとても難しいし、プレーしているころに話したことは一度もない。ただ、その感覚が生まれると、自分のプレーが新しい段階にレベルアップするのを感じた。めったに生まれるものではなかったが、一度生まれると五分からクォーターの間ずっと、あるいはそれ以上続いた。その感覚は、自分や他の選手だけではなく、相手チームの選手や審判までをも包み込んだ。その特別なレベルになると、ふしぎなことがいろいろ起きた。試合は白熱して激しく競い合っているのに、なぜか負けてたまるかという気持ちにならなかった。それ自体、ふしぎなことだ。全力を尽くし、声を限りに叫び、みんなと走っているのに、苦しさもまるで感じなかった。試合は展開が速く、どのフェイクもカットもパスも実にみごとなものなのに、どんなプレーも俺を驚かせることはできなかった。なんだかスローモーションでプレーしているような感じだった。(中略)現役の時、感動したりうれしかったりしたことは何度もあったが、背筋がゾクゾクしたのはそういう特別なレベルにあるときだった。

対戦相手に感謝したくなる素晴らしい一戦を終え、A1、A2ともに決勝戦へと向かいます。先にA2がOTJさんと対戦。大柄の相手にゲームキャプテンR15が奮闘し先制しましたが、次が出ないまま、2トライを献上して無念の惜敗(1-2)。

A2の試合にシンクロするかのようにA1も二度目の対戦となる東大阪RSさんに前半はなすすべものなく6点を献上。さらに負傷者続出で、H6は全治2か月の骨折との診断の報が先ほど入りました。後半はゲームキャプテンも怪我で欠きながらも、必死のディフェンスでトライラインを死守しました。後半の戦いこそ、あと2年で完成させたいチームのあるべき未来だったと思います。一つの巨大な壁を壊し、また新たな壁をこの2年で突き破る目標のようなものがおぼろげながら見えてきました。ノーサイド後、生徒の労をねぎらいつつ、今日だけは封印して久しいマンオブザマッチを生徒に発表しました。その生徒は途中から仲間入りして、今ではチームになくてはならない存在にまで急成長したR26。どんな激しいインパクトにも痛がる様子も見せず、ボールを受けたら果敢にゲインしようとするフィールド上の姿と、今、コーチの眼下に紅潮して汗をかいている本人がシンクロし、彼のどんなプレーが素晴らしかったかを説明しようとしたときに図らずも落涙してしまいました。半世紀生きてこんな経験は初めてでした。

涙をぬぐい、生徒たちには、これから君たちはコーチがいなくても自分たちで未来を切り拓ける、と確信に近い話をしました。どうやらコーチの役目もこのあたりで用済みの時期を迎えたようです。

あなたのところに集まってくる人々は、あなたが一心に取り組むことに関してまさに必要となる人たちだ。そうした人たちがやってくると、いくつもの扉がひらき、流れが生じる。そしてあなたは、人々がおそらくはそれと気づかないまま一致団結した場で、自分が行動しているのがわかるようになる。あなたはもはや単独ではなく、「つながり合う恵み豊かな秩序」を源として行動するようになる。この段階にいたると、あなたの人生には「予測される奇跡」が次から次へと起こるようになる。(ジョセフ・ジャウォースキー『シンクロニシティ』)

 

2014.10.26 幼年さん大阪市体育協会杯

【2014-2015幼年team】
大阪市体育協会杯
日時:2014.10.26 8:30~13:35
場所:鶴見緑地球技場
参加者:m1、t2、s3、k5、k6、s7、t8、h10、t11、k12、y13、k14、h15、s16、h17、h19、s20、e21、s23、y24、s25、k27、k32

いい天気!!人工芝の広いグランド!!最高のラグビー日和(^o^)
朝9時から、昼過ぎまで試合といった、幼年さんにはちょっと長いかなぁ・・といったスケジュールでしたが、何とか全員参加で頑張りました。

○第一試合【チームロボニャン15対4高槻】
(前半)(c)k14、s16、h17、k32、s20
(後半)(vc)k27、k5、e21、s3、s25→s23
(トライ)s3×1、k5×1、k14×1、s16×5、e21×1、k27×3、k32×3
整列した時、向こうのチームに一際大きい子を発見。「ヤバい!危ないかなぁ」って、心配したコーチでしたが、その不安をゲーム開始早々に、s16が吹き飛ばしてくれました。怖がらず、真っ直ぐ向かっていく!ディフェンスもk14とのダブルタックルで、前に進ませない。前半だけで5トライの大爆発(^o^)。このダブルタックルから、優位に進めるTRSは、h17がその後ろのスペースに入り、k32がもぎ取るプレーでトライを量産。グランドが横に広かった事もあり、そのスペースを十分に使い、後半もs3、k5が右へ左へトライ。若干ディフェンスの弱さを見せたがk27が肝心な所はブロック。ワンタッチプレーのs25と交代したs23も、必死にボールを追いかけ回す。終盤には、e21がフェイントから、絶妙のステップを披露し左サイドにトライ。ラストはk27がトドメ。

○第二試合【チームブシニャン8対3みなと】
(前半)(c)y24、k6、h10、t8、m1→t2
(後半)(vc)y13、h15、t11、h19、t2→s7
(トライ)k6×1、t8×1、h10×3、y13×2、h15×1
トーナメントの一回戦。相手もしっかりと止めてくる。一人では走りきれない相手に、なかなか得点が取れない。こんな時に、切り開くのがt8!いつもは、ポイントを作りにいくh10が、ラックから出たボールを、相手のスペース間を狙い、一気に駆け抜ける。y24も得意のライン際を駆け上がるが、今日の相手は簡単には通してくれず。m1、t2が完全にディフェンス出来るようになったところに、k6のディフェンス加わり、零封で折り返す。後半は乱打戦。ポイントゲッターのt11がサポートに徹しなければならない状況。h19の加速のついたアタックで状況打破を狙うが、しっかりとしたタックルで止められ、h15がステップでかわしに行くが、絡まれる。s7が絡みに行く混戦からy13が抜け出し決め、最後にh15が意地のトライで逃げ切るが、厳しい戦いだった。

○第三試合【チームブシニャン3対9OTJ】
(前半)(c)y24、k6、s7、m1、h10→t8
(後半)(vc)y13、h15、t11、t2、t8→h19
(トライ)h10×1、t8×1、t11×1
相手には二人の高速プレーヤーがいて、開始早々から厳しい展開。s7、m1が連続で右サイドを駆け上がった時も、スペースを与えてもらえず、タッチに追い込まれてしまう。流石のk6も一気にかわされると、ディフェンスが厳しい。y24、h10、t8が追いかけるも、スピードは相手が一歩上手。前半はh10の1トライに押さえ込まれる。後半、強引にt8が切り裂き、巻き返しを図る。y13、h15がかなり前に出て止めにいってくれて、その後ろをt2が押さえているのだが、肝心のところで走りきられてしまった。スピード勝負でh19を送り込み、ラストにt11が一矢報いるが、時すでに遅し。

○第四試合【チームロボニャン7対7交野】
前半)(c)k14、s16、h17、k12、s25→s20→e21
後半)(vc)k27、k5、k32、s3、e21→s23
(トライ)k14×1、s16×1、s20×1、k27×1、k32×3
こちらも相手に高速プレーヤーが・・。乱打戦を展開。取られたら取り返す。前半はk14、s16が回り込んで走り切れば、s20が相手を引きずってのトライ。この試合から参加のk12のグリグリ突進、h17はちょっと下がってボールの出所を見る冷静なプレー。正に互角の戦い。後半、k32が大きく回り込むスピードを見せ、引き離しをはかるが、どうもサイドをつかれると辛い。k5もいつもの真っ直ぐなアタックが出来ず、ステップを試みる。s3、e21、s23もちょっとスピードについて行くのが厳しかったが、何とか負けずについて行く。状況不利であったが、最後にk27、k32の意地のトライで何とかドロー。

沢山のトライが生まれました。圧倒的な突進力を見せてくれたり、驚きのステップを見せてくれた子もいました。日頃、ディフェンス練習は殆どしてないので、それをつかれてしまった感じでした。でも、みんな、少し前の試合と比べて、前に出られるようになっているし、しつこくなった。こんな成長は、コーチは凄く嬉しい(^o^)。
そんな中で、今日のベストプレーヤーには、k14とk27を選びたいと思います。チームロボニャンのc、vcとして、「自分がしっかりしないといけない」といった強い気持ちでプレーをしてくれました。トライだけじゃなくて、味方が捕まった時、相手が攻めてきた時、真っ先に向かっていく!!かっこよかった(^o^)
来週も試合があります。味方を信じて、前に出るラグビーをしよう。そして、今日出来なかった事を、次でチャレンジしてみような~お疲れさま(^o^)

m1:ディフェンスに自信を持ってきましたね。今日のアタックも良かったよ。「ナイス爽やかプレー賞」進呈。
t2:相手の隙を狙っているのがいい傾向です。「ニコニコスナイパー賞」進呈。
s3:自信を持って、前に進め~。もっとトライ取れると思うよ。「トライを狙え賞」進呈。
k5:ちょっと元気不足だったかな?ハッスルプレーが君のいいところ。「ガッツガッツだぜ賞」進呈。
k6:綺麗なトライでした。二試合目も前に出れていればMVP。「セカンドMVP賞」進呈。
s7:プレーは格段に良くなってきてます。あとは自信を持つ事。アタックのスピードも良かった。「次は俺がトライ賞」進呈。
t8:苦しい時のビッグプレイ。楽しませてくれます。「切り込み隊長賞」進呈。
h10:フォローからチャンスに結び付ける一瞬の動きが良かったです。「ギアチェンジ賞」進呈。
t11:本人は不満かもしれないが、フォロー出来る事も大切だよ。「ベストフォロープレーヤー賞」進呈。
k12:やっぱりアタックは痛い。もっと突っ込んでいこうぜ!「アタックno1賞」進呈。
y13:いつも、諦めないガッツプレー。その気持ちの強さは頼もしい。「ベストガッツ賞」進呈。
k14:本日の「ベストプレーヤー賞」進呈。
h15:チームのムードメーカー。ビックリする程のスーパープレーはかなりラグビーを見ている証拠。「ミラクルプレーヤー賞」進呈。
s16:パワフルトライは健在。本日の「トップトライ賞」進呈。
n17:しつこくなってきている。エエ感じ。「ディフェンスキーマン賞」進呈。
h19:トライには繋がらなかったが、あの真っ直ぐな突っ込みは気持ちよかった。「ストレートアタック賞」進呈。
s20:ゴリゴリのトライだけじゃなくて、怖がらずにディフェンスも出来ました。「パワフルプレー賞」進呈。
e21:あのステップはお見事。ビックリした~。この勢いで目指すか?「スーパートライ賞」進呈。
s23:長い試合でも、走り続けられるようになり、集中力もついてきました。「スマイルラン賞」進呈。
y24:今日みたいに止められた時に、どう動くのか?次の飛躍に期待。「パワフルアタック賞」進呈。
s25:本日の「ワンタッチプレー賞」進呈。
k27:本日の「ベストプレーヤー賞」進呈。
r32:一瞬で流れを変えるスピードプレーは頼もしい。「ベストトライ賞」を進呈。

PS:TRS幼年は、たくさんの子供達の参加をお待ちしています。どんどん体験も来て下さいね。楽しく遊びましょう。
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1年生 大阪市体育協会杯

熱中症が心配されるほどの熱気の中、鶴見緑地で大阪市体育協会杯が行われ、豊中1年生は4試合に出場しました。一番のテーマは、前に出てのディフェンスと伝え、先づは午前中2試合に向かいました。そこで前に出れていた選手を中心に前回敗北し、悔しい思いをした吹田戦に選び勝負をかけました。結果として通算1勝3敗とかなり痛い目にあい、残念な結果となってしまいました。ここから、もう一度豊中一年生リセットで頭を切り替えて行きます。
それぞれのプレイヤーのレポートはこちらです。
1カンタロウ いつもの繋ぎのプレーが今日は少なかった。スクール大会では、前に。
2コウダイ 走力を活かしたトライは見事、次回はもっとがむしゃらにボールに絡んでほしい。
3 ユイト 大きな身体をもっと活かして、自信を持って積極的に手ではなく、身体でぶつかって行こう
4 ヒロト キャプテンシーを十分に発揮。最後までやりきる強い気持ちを次回期待。第一試合MVP
7 ケイ 第一試合のストレスを第三試合で振り切ってくれました。次回は横ではなく前へのアタックを期待。第三試合MVP
9 ユウノスケ 第二試合では見れた積極性が第四試合では見れませんでした。もっと出来ます。
10 カイキ 第二試合フォローが最も早く、前に出るという部分では今回一番。第二試合MVP
11タイチ 第一試合だけは、ここ最近の急成長ぶりは見せ切れなかったかも。次回大ブレイクの予感
12 ヒロノリ 先日の試合で見せてくれたボールへの執着心が今日は出ませんでした。自信と熱い気持ちを試合で。
13 タイヨウ 今回試合に向けた強い気持ちを感じました。恵まれた身体能力をもっと活かした前へ出続ける強い気持ちで
15 ランタロウ 間違いなくキープレイヤーです。ランタロウが頑張ればチームに勢いがつきます。だからこそもっと責任感を持ってほしい。

第四試合は残念ながらMVPは無しです。気持ちの部分のことしかいっていないかもしれませんが、技術的にも身体能力的にもどのチームにも負けていません。今の段階で出来ることの半分も試合で出せていません。試合で出し切る準備と気持ちの持って行き方をもう一度考えて一年生リセットして再チャレンジです。

1ねんせいへ

せっかく、おやからもらったいいからだです。すいた、ひがしおおさかのプレイヤーはそれをだしきっています。みんなもだしきっていこう。