6年生、人として大切なことを学ぶ

合宿後初の練習は4人欠席で24の瞳の集合となりました。提出してきた合宿の感想文は6年生らしく問題意識を持ってロジカルに表現しているだけでなく、人として何が大切かを学んだ様子が伝わってくる内容で、頼もしく思いました。彼らはきっとラグビーで培った仲間との絆、勇気そしてリーダーシップを日本の輝かしい未来のために役立ててくれるでしょう。フィジーのマラカイ君が合宿に連れて来た好青年たちと過ごした貴重な体験を脳裏に刷り込んでいることでしょうから、将来、東南アジアやアフリカなどへの国際貢献にも期待したいものです。

 

さあ、残暑厳しい中、来月に向けての目標を皆で再確認し、練習再開です。今日は、パスの基本を確りとおさらいです。コーリング、ハンズアップ、目線(目線を下げた状態で対面、レシーバーを見る)、進行方向への正面向き(ストレートランの時、どうしてもボールを放る生徒に寄って貰おうとする傾向があり、あくまで進行方向に真っすぐ向くようアドバイス)を意識付けさせ、ポップパスからワイドなパスへと距離を広げていきました。ここまでできた生徒には、キャッチング時のボールの位置、握りを変えずにそのままフォロースルーで反対側へパスをするよう指導しました。

 

次に、ディフェンスのおさらいとして速くアタックの選手に近づきプレッシャーを与える練習を行いました。最初は5メートル離れたアタッカーにディフェンダーが山なりのパスをして、アタッカーが取った瞬間に両手でプッシュしました。その後、10メートルに幅を広げ、コーチがアタッカーに向かって投げたボールを追うようにアタッカーに近づきホールドすることで、距離から生じる恐怖心を徐々に取り除かせました。

 

おしまいに、実践編として、バックスにアタックラインを作らせ、ハーフから実際にオープンへ回すことが、このプレッシャーの下でできるかどうか実験を行いました。フォワード1名がピラーに立ち、ピラーの「出た!」の合図でバックスのディフェンダーが面としてアタッカーに近づいたところ、プレッシャーで第一センターから第二センターのところのパスができませんでした。ピラーはハーフの潜りを「ハーフ押さえた!」の声で牽制しておき、自分の「出た!」の声で真っすぐアップします。ここで、スタンドオフに近寄ろうとするとハーフに潜られたり、スタンドにブラインドサイドへ回り込まれる可能性が増えますので、あくまで真っすぐです。ピラーの立ち方が合宿で学んだ通りの構えになっており、成長の一端が見えました。スタンドからセンターのディフェンスラインは、対面を指差し、味方に自分の対面が誰なのかを明確化します。ディフェンスラインは面でアップすることを意識して少しでも早く対面に近づきます。実践編でバックスのチームディフェンスの意味が少し見えてきたようです。ピラーの立ち形、アタックの左肩とディフェンスの右肩を合わせることなど、小学生にはピンと来ないとは思いますが、知らず知らずのうちに身について欲しいと思います。戦略は細部に宿る。

 

2人熱中症でグロッキーとなる中、ラックからの確実な玉出しの練習を行いました。4人一組とだけ指示したのですが、生徒は何をするのかよくわかっていました。相手がお腹に入り込まないよう低い姿勢で真っすぐ当たり3歩ドライブからソフトにグランディングしてジャックナイフ。ジャックナイフも体幹をうまく使い、板についてきました。これを4連続行いましたが、皆へこたれずやり遂げました。

 

今日は11時で終了となってしまいましたので、最後に体幹トレーニングと腹式呼吸と理科のお勉強(大気中の酸素濃度は何%か?20%と答えただけでなく、80%が窒素と答えた優秀な生徒もいました。正解は、もっと酸素濃度が減少しているようですので、しっかり吸い込む必要があります。正常な脳のために毎日深呼吸をやりましょう!)を行い、to be continued.