6年生の練習開始にあたり

最終学年の今年度は、ボールの争奪、プレッシャー(タックル)、ボールの再獲得という防御の原則の習得を中心に、攻守のバランス感覚に秀でたチームに育成したいと考えています。

5年生までは、攻撃を主体とする練習を重ね、どの生徒も前進、サポート、継続という攻撃の原則に則った動きができるようになりました。

生徒は、攻撃の際、タックルが強いチームからトライは取り難く、逆にタックルが弱いチームからは大量点が取れることを数多くのゲームで体験しています。攻撃中に生じる数と体格のミスマッチ、ディフェンスラインのギャップをついたプレーがこれまでのゲームで幾度も見られたことがその証左です。

6年生になるとPHV(Peak Height Velocity of Age)年齢(身長発育速度が最も速い年齢)が近づいてきます。これまでは、神経系を発達させるトレーニングを重点的に行ってきましたが、中学の練習で中心となると思われる呼吸循環系の持久力強化トレーニングへスムーズに移行できるよう、防御の原則におけるキーファクターを意識したコンタクトプレーが必要と感じています。

既に5年生の後半から始めている体幹トレーニングも、持久力・パワー系のトレーニングに入る前の準備段階として重要と思われます。それだけではなく、防御の局面では、外部からの圧力が加わり、バランスを失うことが多くなります。そのような時に、いかにスピーディに、正確に、失ったバランスを取り戻せるかが鍵になります。そんな身体の使い方を知ることでバランス感覚を知らず知らずのうちに身につけさせたいものです。