カテゴリー: '21-6年生チーム

2/4練習「稼働率」

本日は生徒14人+体験2度目のAくんで15人出席。

まずラダーの練習です。今回も、始めるまえに「5の段」、とか指定しておいて、両手合計でいろいろな数字を出して九九を言わせながらラダーをしてもらいました。子どもは、今やっていることに集中して、周りが見えなくなりがちです。外に出ることが増える小学校1年生が一番交通事故率が高い、ということも聞いたことがあります。しかし、周りを見ながらプレーできるようにならなくては良いプレーヤーになれません。周りを見るトレーニングとして、九九をしつつのラダーです。ラダーの後のコーンタッチでは、途中でパスが飛んできますので、これも顔を上げて周りを見なくてはなりません。

次は、リアクションの練習です。コーチのサインに応じていろいろに動きます。これも、コーチのサインと反対に動く、などいろいろなバリエーションをつけて、頭を使わせるようにしています。最近は、相手のバックス二人を同時に見ながら下がるディフェンスの動きや、全力で前に出てから横にずれる動きなど、特定の場面に必要な動きも練習しています。こんな動きは、上級生になってから試合中などににいくら指導しても急にはできっこないので、前もってこういう特定の動きだけを練習しておくというのは大切だと思います。

次ですが、今回は、Tコーチがいろいろなトレーニングを考えてきてくれました。まず、アリンコ相撲(改2)です。しっかりセットしてからのアリンコ相撲はかなり慣れてきましたので、今回はオーバーの際にいい体勢を作る練習です。背中合わせに足を投げ出して座り、笛が鳴ったら反転して、押し込んだ方が勝ちです。いかに素早く回転して、相手よりいい体勢を作るかの練習です。次は、ケンケン体当たりです。ケンケンでぶつかり合って、倒されるか、上げていた足を地面についてしまったら負けです。ケンケンでは相手の重心にしっかり当たらないと、バランスを崩して自分が負けてしまいます。相手の重心にしっかり自分の体重をかける、というタックルに役立つ感覚を磨くことと、バランス感覚を養うことで足が速くなることを目的としています。3番目は、膝タッチです。相手からはタッチされないようにして、相手の膝にタッチしたら1ポイントです。2ポイント先取で勝ちとしました。相手のスキをついて素早く膝のところに入るタイミングを窺う練習ですが、そのまま押し込めばタックル成立にもつながりますので、タックルに入るタイミングの練習です。最後に相撲をして休憩です。新しいパターンの練習が加わって、子どもたちがとても楽しそうにしていたのが印象的でした。常に工夫してマンネリ化しないようにしなくてはいけませんね。

次は、前々回にもやった、ラックの中でのルールの確認をしつつの練習です。今回は、分かっているだろうということで、説明が不十分だったかもしれません。確認しておくと、押すなり組むなりしてラックに参加した人は手が使えません。ただし、足でボールを掻くのはありです。ラック内にボールがあるうちは、ラックに入っていない人が後ろから拾うしかありません。ボールがラックからこぼれでてしまったり、ボールを置き去りにしてしまったりして、ボールがラックから出たら、オフサイドライン解消でフリーとなり、敵味方が自由に争奪できます。全体的に理解はしてきたように思いますが、目の前でボールがラックから出ているにもかかわらず無言だったり、声出しはまだまだです。

ここのところ、ランパスをしてみていますが、まだまだ走りながらボールを捕り、走りながらパスをすることができるレベルに達しているのは、かなり少数派です。走りながらパスを受けることがまだ怖い、走りながらパスをすることがまだ難しい子が多数派です。走りながらのパスとキャッチをたくさんする練習を考えなくてはならないと思っていました。そこで、今日は、生協の通い箱を一つ持ち込んで、そこから一定の距離のところに直線を引いて、その線の外側を走りながらパスを受け、箱に投げ込む、と言う練習はどうだろうかと思い、やってみました。練習前の実験ではうまくいっていたので、練習でもやってみましたが、箱に入れようとするあまり、だんだんに止まって投げるようになってしまい、失敗でした。走りながら投げることができるようになっている子でないとできない練習でした。

また、稼働率という点でもいい練習ではありませんでした。毎日延々と日没までするクラブ活動であればそれほど問題ではないのかもしれませんが、週に1回2時間半しか練習がない中で、練習が効率的ではないのは致命的です。何回に1回順番が回ってくるかを、自分の中では「稼働率」と名付け、重視しようと思っています。いくら良い練習でも、10回に1回しか順番が回ってこないのでは、効果が出ないように思います。どんな練習もせめて稼働率3分の1を目指したいと思っています。いつもやっているアリンコ相撲などは、全員が一度に勝負しますので、稼働率は1分の1で、効率は最高です。しかし、今回の投げ込み練習では、生徒15人に対し、行きと帰りで2回のプレー、割り算すると7.5回に1回しか順番が回ってこないことになります。「稼働率」という面からもあまりいい練習はありませんでした。

「中抜き」の方がいいという意見が出て、途中から中抜きに切り替えました。「中抜き」は1年生の夏合宿くらいからやってみていますが、そろそろちょうどいいレベルになってきたように思います。今回は生徒15人に対し、コーチが3か所でキャッチ+パスをします。これだと15÷3で、稼働率5分の1です。慣れてきてからは、生徒もパス役に入れて、5か所でキャッチ+パスにしました。これだと11÷5で2.1回に1回プレーできることになり、稼働率が上がりました。生徒が向こう側でどんどんパスする側に並んでいければもっと稼働率を上げられるのでしょうね。

最後は紅白戦です。寒いので全員出場、8人対7人でやりました。最初は、3・4年生ルール、途中からは1,2年ルールに切り替えてやってみました。また、新人Hが紅白戦初トライ!いい位置でボールをもらってトライしました。どこにいればいいか分かってきたように思います。来週の交流戦での初トライを期待しています。また、体験のAくんが途中から出場。勇気をもって前に出ていました。初めてだとふつうは怖くて下がってしまったりするものですが、どんどん前に出る勇気あるプレイが光っていました。全体としては、ディフェンス全員が相手につられて動いてしまって、一気に反対サイドをぬかれるシーンが目立ちました。敵味方の位置関係を見て、自分が一番外側なので外側ケア、みたいな意識を持てるようにする練習を考えなくてはなりませんね。

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2 thoughts on “2/4練習「稼働率」

  1. パスですが、もう少し暖かくなったら、ラグビーボールを使ったコーディネーショントレーニングをやってみましょうか?

    • Sコーチ、コメントありがとうございます。
      コーディネーショントレーニングというのは耳慣れない言葉だったので、調べてみました。とても広い意味を持つ言葉のようですが、よく調べれば宝の山が眠っているような気がします。いろいろ教えてください。
      今の2年生は、止まった状態のパスはほぼ合格ラインに達していますが、私が問題だと思っているのは、走りながらのキャッチと走りながらのパスです。特に、後者はまだ全然ですよね。多くの子が手首を使わず、腕のスイングで投げているので、走りながらではなかなかうまくいきません。手首を上手に使ったパスの練習をたくさんしたいところです。
       それを思うと、「中抜き」はとてもいい練習ですね。ただ、コーチが3か所にゲートを作って、その間を15人の生徒が抜けるという設定だと、生徒が1周するとコーチは15回パスまたはキャッチしますが、子どもたちはそれぞれ3回ずつしかプレイしてませんよね。コーチとしてはずいぶん働いたつもりだけど、子どもたちのプレイ数は実は少ない、ということがいろいろな場面で存在するように思います。今回の練習では、4,5周はしたと思うので、一人につき10数本はしたことになりますが、同じ時間で30本くらいできればみるみる上手になるように思います。というようなことを考えているのですが、いかがでしょうか?