今日は初夏の訪れを感じさせる陽射しの中、二年生23名(3名欠席)はカラフルなビブスを纏い練習をしました。全体練習の30分前から集った中・低学年で、まずはタグラグビーに挑戦。既にタグ慣れしている二年生は、華麗なるステップやタグ後のパス&ゴーで、上の学年の生徒を何度も抜き去っていました。一方で、一人持ちで無理をして狭いところに入り込み、タグを取られたシーンも多かったようです。どうしたら、数的優位を活かしてトライに結び付けられるか。ということで今日のお題は、「フリー」。
アタック側1人と、ディフェンス側が1人で対峙している状況でどうするか聞いたところ、「ぶちかます」(J22)・・・大きいからそれでもいいけど。強引では。。。「ステップで抜く」(H9)・・・そう!これまではそう教えてきたね。これからは、もう一人がフリーマンとして現れ、そのフリーマンにパスして前進することを覚えよう。将来的にはアタックでもディフェンスでも、何人も「湧いて出る」しつこいチームになって欲しいのです。
今日の練習は数的優位を作り、フリーマンを生み出すことをディフェンスをつけてやってみましたが、二年生にはこの「フリー」という概念が分かり辛かったようです。フリーが理解しにくい理由は、それが存在するものについてではなく、ものが存在しないことを指すものだから。子供たちは具体的に目に見えるものをもとに考えたがるため、フリーという見えない概念は思いつきもしないののかもしれません。人類も無(フリー)を発見するのに数千年を費やしたそうですので、それも無理からぬことです。
今日のグラウンドは猫の額ほどの狭隘な敷地ですので23人が効率よく練習できるよう、6つのグリッド(5M×5M)に違う色のビブス同士4人が入り、グリッド単位で様々な練習を行いました。今日は黄色も追加し、黒・緑・青と合わせて四色。
①4人で円になって向き合い、名前をコール。呼ばれた人以外の人を中継者としてパスを繋ぐ練習です。ニューフェース達も顔と名前が一致してきたようです。これまでは、自分にボールが回ってきたところで名前を考える生徒が多かったものの、今日は予め考えて素早いパスをしていた生徒もいました。
②コーチがコールした色が鬼になって、残りの3人が30秒間でパスの回数を競う。1回しかパスができなかった組もあれば、11回できたと興奮状態の組もありました。バリエーションとして、鬼が四隅のコーンをタッチした回数と残り3人のパスした回数を競争することもやってみました。鬼の生徒は、四辺上を走るコーンタッチに夢中になり、パスしている間をくぐって邪魔をすることは考えつかなかったようで、33-15といった大差で負けていました。
次に向き合ったグリッド同士(2つのグリッド)で4vs4を想定した練習を行いました。
①向き合ったグリッドの各後方のライン上に4人がそれぞれ一列に並び、ハーフラインの端に立ったコーチが最も大きな声で「パス!」と言った生徒にボールを投げます。その生徒が一人で前進すると同時に、同じ色の対面がディフェンス。タッチで終了。5Mの幅しかありませんからなかなか抜けませんでしたが、「パス!」の声は校庭中に響き渡っていました。こういう時はよく出ます。
②次に緑と黄、青と黒(青が赤なら私の好きなスタンダールか)がペアを組んで、コーチからパスを受けた色が前進し、もう一人のペアが後に続きます。ディフェンス側は前進した色と同色の生徒が一人で上がり、もう一人はゴールラインを守ります。ここで「フリーマン」登場となるのですが、最初は抜くことばかり考えてフリーマンへのパスが通っていませんでした。コーチのアドバイスで徐々にパスが通るようになってきました。中には巧みなスピンパスを投げる達人もいました。
徐々に運動範囲を拡大。グリッド4つを繋げた10M×10Mのグリッド2面で、それぞれ、3vs1を行いました。
①4人がグリッドの自陣ゴールラインに立ち、コーチがコールした色がコーチからボールを受取り、5M前進してダウンボール。その後、その色はトライラインへ走ってからターン。一方、ダウンボールを確認した3人が前進してピック、パスでトライを目指します。どうもうまくいきません。ボールをピックした生徒がそのまま前進したり、近場のパスで2人とも捕まったりでした。「3-1はなんぼや?」と聞くと「2!」と即答できるのですが、フリーマンの立ち位置、パスを受けるスピードとなるとイメージが浮かばないようです。
ここで生徒を集め、ディフェンスの生徒に考えてボールを置いたか?聞いてみました。もちろんまだ二年生ですから誰もダウンボールの場所など考えていません。「真ん中に置くのと、いちばん端っこに置くのとどちらが守りやすい?」と選択肢を与えると生徒は考え始めました。では、「真ん中に置かれたら、3人はどう並んで攻撃する?」「端っこに置かれたらどうする?」と聞けば、三角形だとか横一列だとか答えが返ってきました。練習を再開するとT18が右端にダウンボールを始めたり、三角形を意識したりと、考え始めたようです。
さらにフルコートへと版図を拡大。5M毎に指定した色の生徒達がタッチライン上に並び、残りの色が3人1組でゴールラインから20M先のトライラインまで目指すのを阻止する練習です。ゴールラインのコーナーから追われた3人が5M上の相手の前でパスをすれば、5つの関所を難なくクリアできるのですが、最初の関所で詰まっている組もありました。また、こういう時は何故か声が出ません。
「フリー」タイムはこの辺にして、最後の30分は4チームでミニゲームを行いました。別の2チームはいつものタッチラグビー。今回からタッチした生徒もその場所にうつ伏せてすぐ起きるルールとしました(徐々にうつ伏せる生徒数を増やします)。K20のようにグラウンドを広く使ったポジショニングなど自分で考えるようになってきました。M19もフリーマンにパスをしてトライをアシスト。アシストすると褒められることがわかって、小さくガッツポーズ(かわいい)。
今日のテーマ「フリー」は自由とも訳せます。ラグビーの決まり(ロー)に抵触しない限り、ファンタスチックなプレーや奇想天外なアイデアを考えるのは自由なはずです。無から有を生み出す力、イノベーションの力こそが、わが二年生を強くするものと信じ、考えるラグビーは続きます。
コーチもこれから集ってあれこれ考えます。毎週早朝から一番乗りでボール空気入れなど働き過ぎのAoコーチを慰労を兼ねた歓迎会です。こればかりは(alcohol) freeとはいきませんが。
(来週は私用で欠席のため、二年生の日誌はお休みとさせていただきます)
コーチの皆様、暑い中ありがとうございます!!
フリーマンの活かし方を習ったようですが、最後のミニゲームをみる限り、R15はいつものごとくパワープレーに走り、全く活かせてなかったような気が。。。(>_<)
次回以降に期待しましょう!(^_^;)
今回から毎回のラグビーノートを約束しました(^_^)v たぶんしたはず。。。
オヤジも声掛けを忘れないようにしたいと思います(^。^)
今回は北摂大会以来二度目の書き込み。まず最初に練習内容を書いてもらったのですが、Fukushimaコーチの内容とは食い違う点が。。。ま、大くくり?ではだいたい合っているので、これからも気分良く書けるように書いたことを評価しておきましょう(^_^)b
そういえば、今回持って行ったようですが、先日頂いた塗り絵を勝手にノートに貼ってました。
父「なんで貼ったん?」
R15「これなくしたらあかんし、貼っといたらなくならへんやろ?」
これまでになかったなかなかの意識の高さに「いいね!」
プレー以外でも色々成長が見られて楽しいです(*^_^*)
R15父さん、
恥ずかしそうに出ましたラグビーノート!ポイントを箇条書きにまとめていましたね。右側のページには、オールブラックスの塗り絵付で、モレスキン「伝説のノート」風でよかったですよ。私も自分のシステム手帳に、共感した新聞記事のスクラップや、生徒の集合写真やら貼っています。高学年になると、練習の内容を図形で表現できるようになります。今から続けて欲しいですね。
同じ小学校仲間のM19も工夫を凝らしたノートを提出してくれました。いろいろな国旗をカラフルに描いて、国旗の形をした吹き出しに試合で思ったことを文章でたくさん書いていました。MOMの表彰状を今年度から、IRBにランキングされている国の旗付にマイナーチェンジしましたので、国旗に興味を示してくれたようです。コーチもプレー以外で楽しませて貰っています。
ありがとうございます。
この学年のコーチングには注目です。
・・・・ファンタスチックなプレーや奇想天外なアイデアを考えるのは自由なはずです。無から有を生み出す力、イノベーションの力こそが、・・・・・
こういうのを”flair”といいます。
ラグビーのキーワードの一つなんです。
今はフランスで一番よくつかわれています。”French flair”
しかし、もともとイングランドからあるはずです。
“flair”
おとうさん おかあさん こーちの皆さま
是非みなさま覚えて使ってみてください。
そういえば練習内容を書く前に自分で国旗をページいっぱいに書いてました。「ラグビーある国はどこ?」と聞きながら20個ほど(*^_^*) M19の影響やったんですね!!
さすがに国旗一覧地図には英国の地域国旗まで載ってないので、ネットで探してやりました。オヤジの好きなレッドドラゴンが難しかったみたいです(^_^;)
IRBのワールドランキングでウェールズが昨年の定位置8位から5位まで急上昇しています。さすが今年の干支(ウェールズに干支なんてないか)、R15も名前負けせず急成長の年になって欲しいものです。
headmaster、
シンプルでイージーなラグビーをコーチングすることの難しさに毎週直面しています。イージーは子供たちがeasy to understandという意味で、決してcan be done without effortではないと理解しています。flair(natural ability to do some special thing well)は99%の努力と1%のひらめきの為せる技くらいに捉えています。二年生ですでに自主トレ(努力)している生徒が沢山いるおかげで「ひらめき」重視のコーチングができています。
ということで、再来週のお題は「ひらめきトレーニング」。