一年生が目指す動的平衡
今年最後の練習は21人で行いました。快晴でしたが、風が冷たく、まずは身体の暖まる練習から開始です。
「鬼はうち」:最初に全員で手を繋いで円になり3人~5人の鬼を中に入れ、鬼を外に出さないために間を空けないようにしました。生徒は不思議と鬼になりたがりますね。
「白菜はがし」:白菜の芯となった生徒を10人で座って取り囲み、立っている残りの生徒が白菜をはがします。力も強くなってきましたので芯防衛に成功していました。
「くっつき鬼」:鬼一人が全員を追っかけますが、2人ペアになれば助かります。このペアに一人がくっつくと反対側の人が外に出ないといけません。鬼になりたくてわざと捕まる生徒もいました。
「大車輪」:これも生徒が好きなゲームです。お父さんに罰ゲームをねだるアマデウスのようでした。鬼なのに腰の曲がったおじいさんになったM19には笑かされました。
すっかり暖まった生徒を集めて今年最後のお話タイム。これまでの8カ月を振り返り、一年生の目標としていたプレー、心構えなどを全て全員が履修したことを褒め、来月からは2年生になった気持で行動するように伝えました。1月からはグランドに着いたら5分間ラダートレーニングをすることを日課とすることにしました。新しいラダートレを発明したら、生徒の名前を冠して「●○デラックス」などと命名します。
冬休みには、先週と今日渡したテニスボール2個を自宅で積み上げる練習に挑戦して貰います。数名しかできた生徒はいないようですが、きっとできると信じて取組みましょう。これができるようになれば、接戦の試合で我慢することを覚えられるかもしれません。
これからの練習では、豊中の弱い「崩れた状態(ノッコンなどでボールが転がったり、マイボールをターンオーバーされた状態など=アンストラクチャー)」へのチームとしての働きかけを強化していくことを説明しました。セットプレーからのトライやタックルはほぼ全員ができるようになったので、この強みは伸ばしながら、大人でも難しいテーマにもこれから取組みます。ワールドカップで優勝したNZはセットされていないカオス(混沌)の状態からトライを量産するタイプのチームでした。生徒達がエスコートしたワイルドナイツも日本ではめずらしい同タイプのチームだそうです(関係者曰く)。
ここで、T2、Y3が持って来てくれたマインドマップを皆に披露しました。どちらもたくさん力強い言葉を書いていました。T2の夢はラグビー選手になることだそうです。野球選手じゃなくてコーチはほっとしました。そしてS10には1分間プレゼンを行って貰いました。高槻戦でできていなかったこと(追いタックルなど)、できたこと(最後まで泣かずにリタイヤせず頑張った)、そして将来の夢(ラグビー選手になること)をはっきりと話してくれました。ありがとう!
さあ、早速新たな課題に挑戦です。
4チームに分け、2つのボールゲームを違うコートで同時並行で行いました。第一コートでは、キラー・プレースメント・タッチラグビー、第二コートでは、サークル・オフサイド・タッチラグビーという舌を噛みそうなゲームに挑戦しました。
前者は、攻撃側が両手タッチされたら縦に長いラックを形成し、ダウンボール→オーバー→ハーフのパスアウトの順番で攻撃するルールです。一方守備側は、タッチした人が自陣ゴールラインにタッチしてからでないとプレーに参加できないルールです。最初はとまどいがあった生徒達も徐々に慣れてきて攻撃がリズミカルになって、下のボールへの反応が早くなってきました。オフサイドの意識も身につきそうです。
後者は、3つのサークル(青コーン、赤コーン、ラダーで作った円)のうち2つをゴールとして得点を競うゲーム。コーチが「青は無し!」とコールすれば、それ以外の2つのサークルへ攻撃を行うものです。タッチ一回で攻守交替しますので、「きりかえ力」を鍛える練習になります。
これら二つの練習を交互に行いましたので、多少混乱はありましたが、初回にしてはスムーズにできました。1月もこの練習は続けたいと思います。
最後に3チームに分かれてミニゲームを行いました。春は目立たなかった生徒がボールを持って防御網を突破しようする姿に著しい成長が見られました。
生物を構成している細胞や組織が合成し、一方で分解していくことで、新旧の分子が入れ替わりながらバランスを保つ動的平衡状態のことを生物学の用語でターンオーバーと呼ぶそうです。ラグビーもチームあるいはユニットが離合集散しながらターンオーバーを繰り返すスポーツです。生物と同じようにラグビーの組織も単にプレーヤーの集合体ではなく、絶え間なく動き、それでいてバランスを保っている動的平衡状態が理想形かもしれません。そこでは、プレーヤーが移動しているだけではなく、情報の交換が行われてこそカオスの中に平衡が保たれるのではないかと思います。一年生も25人がどんな局面でも有機的に最大のパフォーマンスを出せるバランスのよいチームを目指して来年もさらに高みを目指します。引き続き皆様のご支援をよろしくお願いします。それでは来年こそ日本がよい年を迎えられますように!

