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二年生は『カモメになったペンギン』

スクール大会から中1日の高槻市ラグビーカーニバルが日没少し前に全学年終了しました。名残惜しそうにH9とS10が暗くなるまでキックやパスに興じている光景は日本がかつて高度経済成長を謳歌した「三丁目の夕日」を見るようでした。いよいよ高度成長期を迎える二年生がこの一年間「頂き」を目指して準備してきたことを発表する今日、8試合を終え、生徒皆、満足した一日だったようです。勝敗の上では3勝4敗1分となったものの、保護者、コーチとも二年生の一年間を締めくくる発表会を心ゆくまで楽しめたものと思います。来月からは新三年生の意識を持って新たなゴールを目指します。二年間高槻のような強いチームを目指した長い道のりも今日でゴールのテープを切ることができました。生徒26人全員よく頑張った!欠席のK12を除いて全員がマンオブザマッチ(豊中RSのマスコット初登場)を持ち帰ってくれました。素晴らしき4色ペンギンズの8試合を簡単にレビューしておきます。

[第一試合:チーム・ピーチvsアウル]

ペナルティからチームキャプテンS1からゲームキャプテンR15へボールが繋がり先制トライ。今日はK4のタックルが光っていました(MOM)。R15が完璧な追いタックルながら負傷退場しJ22が加勢に入り、タックルで代役をきっちり勤めました(MOM特別賞)。S25はタックル、トライとチームへの貢献度を急速にアップ。2-2の同点で折り返し後は、大きい相手の縦突進に対し、3人がタックルを外され逆転。しかし、TC、GCの連携で同点とし、K4の負傷退場でワンポイントリリーフのT18が流麗なステップワークによる5人抜きのトライで逆転(MOM特別賞)。最後はS25が左ライン際を走り抜けトライしノーサイド(7-5)。

[第二試合:チーム・ブルーvs京都西]

全く情報を持たない未知数の相手にどう挑むかが見ものでしたが、KO早々、Y17のワンマンショーが始まりました。なんと前半だけで11本のタックルをすべて成功。ノッコンを誘う激しいプレーでチームをぐいぐい引っ張りました(MOM特別賞)。10本目のタックル後、漸くゲームキャプテンのM19がタックルで続いたくらいでもっとサポートが欲しかったところ。Y17のキックオフからの縦突進も今までに見られなかった激しさが全身からみなぎっていました。1-6で折り返した後半もワンマンショーは続き、インゴールノッコンを生んだハードタックルは圧巻でした。お父さんに見せたかった(しかし、お父さんがいたら違う結果だったんだろうか)。M19のサポートによるトライ(MOM)、M23の瞬足を生かしたタックル、トライ(MOM)などで終盤は強い相手によく頑張りました(4-11)。

[第三試合:チーム・レッドvs高槻A]

いよいよ目標と定めた試合の始まりです。マイボールKOでしつこく前進を試みますが、相手の二重の防御網を破れないまま、ブレイクダウンに強い相手に3トライ献上の苦しい立ち上がり。しかし、ここからイメージキャプテンJ22の竜巻のような攻撃で1点をもぎ取り、ゲームキャプテンS6も必死の追いタックルでゴールを死守(MOM)。J22からT2に繋ぎトライし2-6でハーフタイム。後半は、S14の相手ラックへのオーバーでターンオーバーするチャンスをものにし、H9が先制トライ(その後、顔面タックルを受け負傷退場。MOM痛かったで賞)。S6も去年なら追いタックルの恐怖でカットインしていたであろうところで右隅に走りきった勇気あるトライ。頼れるゲームキャプテンに成長しました。T18、S14の渾身のタックル、J22→S6の連携による2トライで後半だけ見れば1点差まで詰め寄るベストゲームでした(6-11)。

[第四試合:チーム・グリーンvs高槻B]

ラックサイドを抜かれ1点先制される立ちがりながら、R27が右サイドを走り抜けトライですかさず同点。その後ブレイクダウンから立て続けにトライを奪われ3点差が開いたところを諦めずK20がトライ(MOM)。その勢いでR27が3トライの大活躍あり(MOM特別賞)、5-6で後半へ。後半も最大3点差を終盤、R27のハードタックルからY3のトライ(MOM)、そして最後はR27自らが飛び込んで同点としノーサイド(9-9)。来年のトライゲッター王として浮上しそうな逸材がまた現れました。

[第五試合:ピーチvsさぬき]

相手キックオフからノーガードの打ち合いとなりました。大柄のFWDにハンドオフを受けトライ献上。マイボールKOからS1のトライと交互にシーソートライを続け、6連続ノーホイッスルトライという珍記録が生まれました。相手ノッコンで記録が途切れた後、花園でのスクール大会に出られなかったH13がトライ(MOM)。R15トライ、K4タックル&トライで漸く逆転で折り返し(6-5)。我慢比べの後半は、K4、R15のナイスタックルあり、相手の加点を1点に抑える一方、S1、S25、K4、R15(また退場、今日はいつもと違う下降局面のドラゴンだったか)のトライで突き放しノーサイド(14-6)。さぬきRSさんから差し入れいただいた本場のみかんで、お昼抜きのコーチは元気を取り戻しました。

[第六試合:ブルーvs高槻B]

先ほど引き分けということもあってか、相手は最初からエースを投入。戦前の予想を翻す大量失点となったものの、H7のタックル、H7の相手エースのタックルを受けながらのT18へのパスでトライに繋がりました(MOM)。1-6で迎えた後半もH7の独走(トライ寸前のインゴールノッコンは惜しかった)やY17のタックルで懸命の防御をしていましたが加点できないまま1-12でノーサイド。

[第七試合:グリーンvs京都西]

ブルーが大敗した相手にグリーンは、Y3、K20、R27のトライやタックルなど前に出るプレーが奏功、2点差で折り返し(5-3)。後半もよい繋ぎが続きながらゴールを奪えないまま相手の逆転を許しノーサイド(6-10)。2試合フル出場のゲームキャプテンK16がよくチームを支えました(MOM)。Y5は試合中、コーチに厳しく叱られながらよく頑張った(MOM特別賞)

[第八試合:レッドvsさぬき]

レフリーが現れないという珍事で前半は8分程の短い試合となってしまいましたが、トータルで19本のトライラッシュは賞賛ものです。この試合はS10の動きが素晴らしく、自らのトライだけでなく、相手ゴール前でオフロードパスがJ22に繋がったシーンはソニービルもびっくりかも。T2もナイスタックルからJ22のトライに繋がっていました。後半は、負傷者もあり、他のチームからコーチのチョイスで参戦して貰いました。やはり本日の締めは、J22の独走トライ。体格とプレーが徐々にマッチして力強さが増してきました。

全試合終了後、MOMの表彰を行ったあと、寿間近なTakeコーチに皆で寄せ書きをした色紙を生徒全員からプレゼントしました。最後は西日を受けた生徒全員で記念撮影。皆満面の笑みを浮かべていました。

冒頭ペンギンズと書いたのは、五年ほど前に出版された表題の本から拝借したものです。棲家のある氷山が溶けるというリスクが迫っている状況でも多くのペンギンたちが何も行動をしないことに対し、立ち上がった若きヒーローペンギンたちがとった勇気ある行動をリーダーシップの観点で平易に書いたベストセラーです。これらの変革を望むペンギンたちはカモメが空を飛んでいるのを見たときに、カモメになったつもりで考え、新たな氷山を偵察をするという行動に出ました。

考え方を変えれば、行動が変えられる。これまで一緒に練習をし、考え、話し合った仲間と協力して行動を起こすことができた二年生です。これからは、より高い視座でラグビーを捉え直し、さらに強いチームになるべく、行動を変えていって欲しいものです。目指すは、自分たちでラグビーのあるべき未来を考え、勇気を持って行動するチーム。さあ、一月から新たな取り組みが始まります。

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3 thoughts on “二年生は『カモメになったペンギン』

  1. コーチの皆様、早朝から夕暮れまでご苦労様でした。3試合目の途中までしか観れませんでしたが、2年生の試合を久しぶりに観せていただき全員が試合に集中しとてもいいチームになってきていると思いました。息子も高槻戦は、かなり意気込んで臨みましたが、手が届くと思っていた相手が更にレベルアップしており、歓喜の瞬間はまたお預けになってしまいました。

  2. すみません。途中で送信してしまいました。まだまだ目標が先にあってよかったと思い、何度でも挑戦していってほしいものです。

    • H9父さん、
      本当に一年前とは違う高いモチベーションで課題に皆取り組んでいることがコーチに伝わってきました。
      「練習は実戦の再現であり、実戦は練習の再現でなければならない」と野球評論家の豊田泰光さんが今朝の新聞に書いていました。その日だけで見ればほんのわずかなことで、取り上げるまでもないちょっとしたことでも、それらが積み重なれば大差になる。来月からそんな気持ちで再スタートしたいと思います。