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二年生を虜にする“Think Simple”

今年最高を記録するかのような暑さの中、三連休の谷間にもかかわらず、「海の日」前日の練習に22人が集まりました。今朝はわずか数時間の日射なのに真っ赤に日焼けしました。

先週全員出席の中、今後のチーム戦略について意思統一したことを再確認のため、生徒達に作戦名を尋ねたところ、全員から「グーチョキパー作戦」という元気のよい返事が返って来ました。よほど覚えやすかったようです。まずは、忘れないようにじゃんけんを使った頭のウォーミングアップから。

ボディじゃんけん・・・2列で向き合い、一斉に向き合った同士で全身を使ってじゃんけんをします。グーは小さく座る、チョキは両手をはさみのように拡げ直立、パーは両手・両脚を拡げます。勝った人と負けた人で2列に分かれ早生まれの順に並びました。勝ったチームは5月生まれのS10が、負けたチームはH7がそれぞれキャプテンになって貰いました。

ブロックサインじゃんけん・・・キャプテンを中心にブロックサインを決める作戦タイム。両チーム円陣を組んで30秒でサインを決めます。胸に手を当てたらパーとか、コマネチのポーズ(正確には北野たけしの芸か)でチョキとかこそこそ打ち合わせしています。30秒経過したところでチーム対抗じゃんけん開始といきたいところでしたが、出ましたJ22の「今から何すんの?」・・・少し説明して一回戦開始。ところが今度は、ブロックサインをそのまま全員ジェスチャーしてしまいました。それじゃお互意味わからんやろ!?もう一回説明してやっとわかり、二回戦。ブロックサイン通りにできなかった生徒から指定したビブス(緑→黄→青→黒の順、最後まで残った生徒が憧れの黒衣を羽織れます)を着て貰います。やはり何人か間違う生徒が出ました。

今日のユニット練習は、4つのチーム(4色のビブス)に分かれて、お馴染みの「カバディ」と新しい「アルティメット」をコート2面で行いました。

カバディの新ルールは、攻撃側の一人が敵陣に入ったら、「じゃんけん」と言い続けることとし、その間に敵にタッチし自陣に帰還できたら、その敵は外に出ます。反対にタッチした瞬間、敵に囲まれたり捕まったりして「じゃんけん」の声が途切れたらアウトです。新ルールへの理解力は半年前から比べ格段に向上しています。これまでなら逃げ惑うだけだったのが、捕まえようとしていました。相手を掴む腕の力もついていますね。カバディではJ22がヒーローでした。最後の一人となった攻撃で相手は4人でしたが、相手の捕獲作戦をかいくぐり全員タッチして奇跡の大逆転を演じました。

隣のコートでは、「アルティメット」を簡単に説明しました。タックルなし、ドリブルなしのバスケットのようなゲームで、パスや転がったボールを敵インゴールでタッチダウンできれば1点です。ボールを持ったら3歩迄しか動けません。最初はアメフトのようなロングパスをやろうとしてうまくいきませんでしたが、小刻みなパスが効果的とわかってきてからはパスが繋がり得点できるようになりました。フリスビーでよく行われるゲームです。これも回りの味方を瞬時に把握する力が必要ですが、よく見えるようになってきました。

次に、横3Mの狭い幅に縦に6人並んだ相手を2人でパスで抜いて行く練習です。シンプルな練習ですが、何故パスをするのか、何故声を出すのかということを経験を通じて理解して欲しいものです。最後に全速力で2人が3M幅で並走し6人の並んでいるどこかで有効なパスを一回通したら水分補給としました。6人の前でフェイントパスをしながら前進できている生徒もあれば、相手の手の届くところに敢えてパスして何回もアゲインがかかった生徒もいました。

最後のミニゲーム前にグーチョキパー作戦エピソード1を復習しました。今回は、ディフェンス側もボールの争奪という意味で、大外から大人用タックルマシンに追いタックルする練習も加えました。二年生ながら大きなタックルマシンに果敢にタックルを見舞っていました。彼らに不可能の文字はなさそうです。(R15は子供用タックルマシンを持ちながらタックルしようとしていましたね。説明不足でごめん。でもユーモラスで笑ってしまいました)

ミニゲームも2つのコートで4チーム同時に行いました。昨年ならチームをリードしていた生徒が偶然多かった青チームが優位かと思いましたが、緒戦敗退。ほんとうに力の差がなくなってきました。S14のダイナミックな切り換え力、H13のスピード(独走トライ)など目を見張るものがあります。A11も鼻血を出して頑張っていました。ただし、グーチョキパー作戦はまだまだ根付いていません。

事程左様に、簡単な作戦でも全員に意味を伝え、実践することは難しいものです。時価総額世界一アップル社の故スティーブ・ジョブズもこんな言葉を残しています

シンプルであることは、複雑であることよりもむずかしい。                      物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならないからだ。 だが、それだけの価値はある。                                      なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。

ほんとうに山を動かし、私たちの生活を一変させてしまった「スティーブのシンプルの杖」が欲しいところですが、二年生には小学校生活がまだ4年以上あります。彼らはこれから様々な経験や努力を通じて、シンプルさの力を信じ、物事をまるで違う目で見る(“Think Different”)ようになることでしょう。ミニラグビー界のアップルを目指して、次回は「リーンスタートアップ」。

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3 thoughts on “二年生を虜にする“Think Simple”

  1. コーチの皆様、今週もありがとうございました。
    グーチョキパー作戦は先週は聞き忘れ、今週見ていてなんとなく父なりに感じていましたが、帰ってきて「何なん??」と聞くとバラしてくれました(^_^)
    でも完全な答えだったのか怪しさは拭えませんが。。。(^_^;)
    なんせ『ダミー持ったままタックル』をやってのけるオオモノですから(>_<;)
    R15の『ダミー持ったままタックル』はこれまでのラグビー人生で父も見たこともありませんでしたが、そういう練習なのかなと見守っていましたが、すぐに指摘されている様子を見て、父も穴があったら入りたいぐらいでした(*^_^*)
    説明不足と言うより話を聞いてなかっただけではないですか??

    にしても、ホントにみんなの差がなくなってきましたね!この歳で切磋琢磨して成長していく子供達をこれからも期待しつつ見守っていきたいと思います。

    • よッ!これぞ「持っている男」!
      我がスコッドは皆何かを持っているボーイズ&ガールです、全く。

  2. 選手、保護者の皆様暑い中お疲れ様でした。 R15のお父さん、『ダミー持ったままタックル』しようとしていた息子さんは問題ありません。私の説明不足です。どうもすみませんでした。 しかしながら、『ダミー持ったまま』 直進してくる敵をかわし、大きなダミーにタックルしようとしていた 『ダミー持ったまま』のR15! この時の身のこなしは本当にすばらしかったですよ! もっと練習してサイドステップ とクロスステップ!磨きをかけていきましょう! それでは今後ともよろしくお願いします。