カテゴリー: '16-6年生チーム

四年生と『ゴリラの冷や汗』

今週もうまい具合に降雨の間に練習ができ、31人が曇り空で若干湿度の高いコンディションでも元気よく走り回ってくれました。最初に20メートル四方の正方形の対角線で鬼2~3人とチームが向き合い、鬼ヶ島に到達した人数を競うゲーム「鬼ヶ島」が楽しかったようです。正方形には碁盤の目状のコーンが16個敷かれ、鬼はコーンとコーンの間を直角にしか進行できない一方、対するチームはコーン間を斜め、直角いずれも進行可能というルールで行いました。

また上級生と下級生のチームに試合を申込み快諾いただきましたので、2つのコートで同時に行いました。上級生も下級生もまた成長しており、コンタクトの激しさが増しています。このままだと合宿ではどちらにも大負けしそうな雰囲気でした。ただし今回は、上級生との最後の試合ラスト5分、自陣トライライン前5メートルに釘付け状態でしたが、上級生のどんな攻撃にもトライを許さず最後はY3(今朝、首相交代してからも四年生の間、頑張ると宣言してくれました)がマイボールにして攻め込んでノーサイド。この粘りは今までにないもので、また彼らのチームとしての成長を垣間見させてもらいました。

練習前に生徒を集め、新しい国のメンバーを再度発表しました。この新たなメンバーで合宿に臨むことを説明したところで、用事があって参加できない生徒が一人。首相の不在ということもあって、首相代行は国防大臣が務めることとしました。今年の合宿は最大33名の生徒が参加します。

生徒には、同じ国のメンバーの中で、自分と他人が「どのように違うのか」ということについては、ほとんど何も知らないという話をしました。画用紙に生徒お馴染みの縦軸と横軸を書いたものを示し、横軸が右に行くほど、「自分の感情を表に出す」ことを表す。「どこかの県会議員さんみたいだね」と言うとすぐ反応する四年生。「あの記者会見30分くらいあんねんで」といつものようにA11が訳知り顔でぼそり。脱線しそうな空気を何とかもとに戻し、縦軸の説明。縦軸が上に延びるほど、自分の大切にしていることは、物事を追及したり、成果をあげることだという思いが強いことを表している。下に延びるほど、安定、安心を維持することが大切だという思いが強い。

「さあ、この四つの性格タイプのどれに自分が当てはまるか手を挙げてみよう」

Aタイプ(感情を表に出さないが、物事を追及したり、成果を上げることを大切にしている)は、結構たくさんの生徒が手を挙げます。T18もこのタイプだそうで挙手。

Bタイプ(感情を出さないし、安定・安心を維持することが大切)は、数名。

Cタイプ(感情を表に出すし、物事を追及したり、成果を上げることを大切にしている)はいちばん沢山手が挙がりました。コーチが聞かなくとも突如立ち上がって自己主張を始めるT30やM19は「はいはい、言わんでもわかっとる!」。

Dタイプ(感情を表に出すけれど、安心・安定を大切にしている)はいちばん少ないようでした。

では、これら4つの性格を人類の兄弟である(遺伝子レベルで97‐98%と近い)類人猿で表すとどうだろう?

Aタイプは、職人気質のこだわり屋のオラウータン。一言で言うと「一匹狼(猿か)」。他人に求めるほとんど唯一のものが「余地」。他人との適切な距離感が保たれることを望み、他人が「自分の世界や時間」を乱してくることを嫌います。他人からの評価や賞賛をあまり求めようとせず、「納得」を大切にします。できるだけ客観的な情報を集め、自分の頭で考え、自分の選んだ行動に納得したいという発想が根本にあるそうです。コーチもどうやらこのタイプです。

Bタイプは、平和主義の安定志向ゴリラ。朝起きてから寝るまで変わらぬ日常を淡々と繰り返していきたいという願いを根底に持っている。イレギュラーなことが起きたとき動揺する一面を持つ一方で、敢然と立ち向かう勇気、正義感を心に秘めているそうです。

Cタイプは、勝ち負け重視の積極派チンパンジー。初対面の相手であっても社交的に接することができます。感情的でやや怒りっぽい面も持っていますが、喧嘩をしてもきちんと話し合って関係性を修復できる豊かなコミュニケーション力を持っている。周りの人を巻き込み、スピード感をもってグイグイ前に進めていくことが得意です。もっともうれしいことは「ほめられる」こと。一方、たとえ仲間や家族であっても、根っこのところは自分以外のすべての他人をライバルだと捉えてしまうようです。

Dタイプは、空気が読める話好きボノボ。目の前の相手の心に寄り添い、同調することが得意。様々な場で、きめ細かな思いやりや気配りを行い、円滑な人間関係を形造ります。場の雰囲気を盛り上げる能力にたけているそうです。

このように人間の性格タイプを4つに分け、それぞれの感じ方、行動パターンの違いをまとめたツールを考えた人たちがいます。以前、一度話題にした精神科医名越康文氏を中心としたTeam GATHER(Great Apes Teach Human Eternal Relationships) Projectです。4つのタイプの社員が伸び伸びと個性を活かして働ける、そんな会社作りにこのGATHERを取り入れ、13期連続2桁増収という急成長している会社にコーチは訪問したことがあります。そういう会社は醸し出す「空気」が違うんですね。大くくりの4つの個性がチームを動かすと無理と思いがちな目標でも、メンバーがそれぞれバランスよく役割を果たし、協力し合って達成してしまうのだと表題の本(四年生もすぐに読める漫画つきの本ですので回し読みします)は締めくくっています。

今日提出のあったラグビーノートの中に「ある目標を立てました。けどコーチにも内緒です」と書いていた生徒がいました。きっとその目標は自分一人で成し遂げるのではなく、仲間のよいところを引き出したり、協力したりしてできるものだったらもっといいなと思いました。


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