カテゴリー: '16-6年生チーム

四年生の方向性を左右する『GIVE & TAKE』

先週K35から受け取ったラグビーフットボールの調査レポートにはこう書いてありました。日本で最初に日本人同士で行った試合は慶應義塾大学の試合だった。彼のレポートにはありませんでしたが、日本最古のラグビーの定期戦は1912年(明治45年)に慶應と同志社が京都で行った試合だそうですので、102年も前のことだったんですね。両校は今でも数ある大学の中でトップティアに位置しているわけで、伝統の強豪校と言うものがDNAにしっかり刷り込まれているのかもしれません。明後日は、茨木RSさんとわがスクールとの最古の定期戦です。この伝統の一戦を控え、30人が参加(1名怪我で見学)し、よい仕上がりで終えることができました。

まずはグリッド3~5メートル四方のグリッドでハンドリング、パスの練習からスタート。ハンドリングが得意でない生徒たちが抱えがちな「失敗に対する恐怖」を克服するには、最も基本的なテクニックを使うと良いようです。つまり誰でもできる落球。向き合った状態で走り込みボールを受け取った瞬間に意図的に落とすことを繰り返してやってもらいました。落としなさいというと落とさない天邪鬼が数名。ノッコンは悪いというイメージがあって抵抗感が邪魔をするようです。しかし、落球をやってみると、ノッコンの恐怖から解放されたのか、次は30秒間絶対落とさないと念じてやってもらったところ、どの組もノーミスでできました。ノッコンも学習のうち。たとえ失敗しても前進しているんだという自信を保つことができるので、この練習は効果大です。

ディフェンスつきでパスを通す練習をウォームアップの仕上げとしたところで、明後日のメンバーを発表しました。

大きな成功を収める人々には三つの共通点があると以前このブログで書きました。それは「やる気」「能力」「チャンス」。表題の本では、成功の第四の要因として、極めて重要であるにもかかわらず、なおざりにされがちなことがあるといいます。成功とは、人とどのように「ギブ・アンド・テイク」するかに大きく左右されると。この本では、「ギブ&テイク」というやりとりの場面で人間が行動する三類型について、様々な事例をもとにどの類型がこれからの生き方として目指すべきなのかを問題提起しています。その三類型とは、ギバー(人に惜しみなく与える人)、テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)、マッチャ―(損得のバランスを考える人)であり、目指すべきはギバーだといいます。成功するギバーは、「自己犠牲」ではなく、「他者志向性」を持っている人だそうです。つまり、チームで仕事をするときに、自分の取り分を心配するのではなく、みんなの幸せのために高い成果を出す、そこに目的を設定している人のこと。われらが四年生が目指す類型は、先週のブログでも書いた通り、ギバーだと思います。
今回のチーム名はこれら三つの類型としました。生徒がその類型に分類されるというわけではなく、今日の練習の様子で決めていますのでくれぐれも誤解なきように。
チームギバー(11:20~vs茨木A、12:50~vs茨木B):S1、Y3、S6、A11、S14(チームキャプテン=TC)、R15(イメージキャプテン=IC)、K16、Y17、T18(ゲームキャプテン=GC)、R24、E28
チームテイカ―(10:00~vs茨木A、13:10~vs徳島):T2、K4(TC)、K8、H13、M19(GC)、R21、J22、S25(IC)、T30、K31、D34
チームマッチャー(11:40~vs徳島):Y5(GC)、H7、S10、K12、M23、R26(TC)、K27、H32、K33、K35(IC)
チームマッチャ―は組み合わせ上、1試合しかチャンスがないのが残念ですが、今日のミニゲームの試合運びを見るとY5とR26のキャプテンシーで16分間をグイグイ引っ張ってくれそうです。それに新人プレーヤーがうまくのってくれれば、面白い試合になるでしょう。ICに初選出のK35は、「イメージキャプテンって何をすればいいんですか?」と聞いてきましたが、「何でもいいので、今自分ができることを思いっきりやってみよう」とだけ伝えました。ラグビーの歴史を紐解いた生徒です。きっと伝統の一戦で何かを発見してくれることでしょう。
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