カテゴリー: '16-6年生チーム

三年生全員で『ALL OUT!!』

ゴールデンウィーク初日ですので、今日は23人出席と少なめ(贅沢な悩みか)。練習皆勤はもちろん目指して欲しいものですが、それ以上に家族との絆や普段行けない所への旅行で得られる見聞はどんどん深めて欲しいと思っています(自戒を込めて)。少し肌寒い気温でしたが、生徒たちが力の限り走り回るには絶好のコンディション。前半は、今年初めて天然芝の上を裸足で駆け回りました。今年は粗い砂が播いてあり足の裏が少し痛かったようですが、刺激も大事。春先から痛みを忘れるほどよく走り込めていたのには驚きました。

今日のタイトルにある「オールアウト」という言葉。全員アウト!と誤訳しそうですが、筋力トレーニングでよく使う言葉で、限界まで追い込む、もう限界というまで筋繊維一本一本まで刺激を与えることを言います。オリンピック正式種目に選ばれたことも手伝って、ラグビーのメディアでの露出度が増しています。アンダーアーマーの新しいコマーシャルで、我がスクールに来校いただいた山田選手が「美しい」としか形容できない躍動感を表現しており、あの人は何のスポーツ選手?と興味を持つ視聴者もいることでしょう。

コマーシャルだけでなく、待望のラグビー漫画も出ました。それが『ALL OUT!!』。様々な個性や悩みを抱える高校生達登場人物一人一人が限界まで練習をしてレギュラーの座を掴むという意味もあるのでしょうが、きっと、チームがひとつになって総力をあげて強い相手に勝利したり、自分自身を高めるというストーリーが展開されるのではないかと期待しています。この漫画と同名の本が90年代に出版されています。こちらはカタカナで『オールアウト』。1996年の早稲田大学を一度も公式戦に出場できなかった中竹キャプテンが「(広いピッチのわずか)10センチの世界を戦い続けた」壮絶な一年が記されているそうです。入部式前の2週間で試される体力トレの試練(腕立て、腹筋各2000回など)はまさにオールアウトの世界ですが、ビジネス界でも注目される「フォロワーシップ」というリーダー論、組織論を展開する同氏のことですから、ここでも「リーダーと同じ方向を見て総力を上げる」という意味も込められていることでしょう。

今日はこの漫画を生徒達に回し読みして貰うことにしました。次号は9月頃発売の予定のようなので、その間に合宿もあるので全員読めるでしょう。今日は、毎回ラグビー絵日記を提出しているK20に渡しました。次回の練習で絵日記に描いてくるでしょうか。楽しみです。今日は、S10からもノートの提出がありました。こちらは、コーチ推奨のマインドマップをずっと続けくれています。パット見て何が書いてあるかすぐにわかること、こうして今でもマップの残像が残るという優れたツールなので、勉強にも活用して欲しいですね。そのマップの中で「美しいラグビー」という表現が印象的でした。先週の試合で、チームタイガーが後半引き分けながら、全員ラグビーで繋いでトライしたシーンがまさに映像美の世界だったことを説明したことが彼の琴線に触れたのでしょう。ラグビーの理解力ではNO.1の彼は今日のミニゲームでも美しいプレーを随所に見せていました。

ということで、この漫画にあった新人のトレーニングを真似てやってみることから練習開始です。四つん這い状態の生徒の背中にボールを置いて、ゆっくり歩いて貰いました。背中が丸いとボールすら載せられないという生徒もいましたが、徐々に慣れてきて歩けるようになるのが、さすが三年生。漫画ではこれを毎日フラフラになるまで歩き続けて、タックルの姿勢がよくなった生徒のことが描いてあります。この練習は豪州のミニラグビーの練習メニュー(Play like a cat)にもあり、体幹作りにはもってこいです。

そんな体幹バランスに優れた生徒を発見。開校式から仲間入りしたH29ちゃん。見た目はか細い印象のなでしこですが、なんとレスリングをやっているそうです。どうりでバランスがよいわけです。ラダーでも、男の子とのボール奪い合いでも非凡な才能を男どもに見せつけていました。また凄い新人が仲間になってくれました。名前の意味は「おひさまのあたっているところ」、幼年で入校の妹の名前はH9と同じだそうで、チームの光源H9がもっと強い光線を浴びて照れていました。H9は全体練習前に全校生徒の前で先週の優勝報告を行い「応援してくれて、ありがとうございました!」と大きな声で挨拶ができました。

春は、ラダーやミニハードルを使った練習でアジリティ(俊敏性)向上を主眼に取り組みます。一人でやるより、パートナーやグループで取り組むことで意欲性や強調性も高めていきます。まだ我儘を通そうとする生徒が散見されますが、回数を重ねるごとに我儘な意識ではやっていけないことを悟るでしょう。今日は、運動会の組体操で定番のピラミッドを2段までやりました(六年生になれば何段まで行けるかな)。二人が膝付き四つん這いになっている上でのリバースプッシュアップ(仰向けで腕立て伏せ)や仰向けで寝ている生徒をビブスで引っ張り上げる練習なども行いました。その後のラダー、ミニハードル(Makitaコーチ自腹で追加購入、ありがとう!)と沢山のメニューであっという間に90分が経過してしまいました。これからは、全体練習前の自主練に採り入れたいと思います。その取組態度を見てビブス配分を考えます。

最後のミニゲームは先週のチームで行いましたが、いやはや流血者もでるほどの興奮状態でした(流血の生徒は試合前から鼻血出していました)。先週の試合から何かを掴んだ様子の三年生です。全てのプレーで全力を出し切っていることがコーチに伝わって来ました。

今日のタイトルの漫画が連載されている月刊モーニング・ツーで『All OUT!!』の編集を努めている竹本氏が、なんと江の川高校(現石見智翠館高校)、早稲田大学ラグビー部で活躍されていたということを漫画を買った後で知りました。同氏も、ひとりでも多くの子供にラグビーを知って欲しいという思いでこの企画に取り組んでいるとのこと。ますます期待が膨らみます。

 

 

 

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2 thoughts on “三年生全員で『ALL OUT!!』

  1. GW中のご指導ありがとうございます!!
    GW中3回も練習があるのに1回しか参加できず残念です(>_<)
    その分BBQで穴埋めします(*^^*)

    「ALL OUT」ラグビーバカオヤジも購入済みです(^^ゞ
    大人向けの漫画だからかルビが名前のところぐらいしかついてないんですね!
    みんなどうやって読むのか楽しみです(^_^)
    気合いで全部ルビつけてみるか;^_^)

    • R15父さん、
      早速ご購入ですね。ルビについては気付きませんでした。ルビをふるより漢和辞典のひきかたを教えてあげてください。まだ難しいですかね。ハリポタを読める同級生がいますから、努力家の彼ならできるかも。
      ではBBQでラグビー談義に花を咲かせましょう。