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間もなく三年生になる『敗れざる者』たちへ

今日という日を迎える度に、生徒達もコーチも一年生としてスタートした2011年の春のことを思い出したいと思います。そして、「本当のゆたかさとは何か、私たちは何を大切にして生きていくべきなのか、これからの日本人のあるべき姿はどのような姿かをゆっくり立ち止まって考える」日にしたいものです。これは、出光興産の創業者出光佐三氏が生前残した言葉を同社が創業100年に当たる2011年に「日本人にかえれ」と題して発表した中の一節です。日本人が古くから大切にしてきた和の精神・互譲互助の精神、自分たちの利益ばかりを追求するのではなく、世のため人のためにことを成す。ベストセラー小説『海賊とよばれた男』のモデルでもある佐三氏は、一にも二にも「人」がすべて(財産)という「人間尊重」思想をもって、幾度となく襲った危機をことごとく切り抜け逆にチャンスへ転じた成功者であり、私たちが困難に遭遇したときに思い出したい日本人です。

昨日、一昨日の両日、芝のグラウンドで金太郎飴たちが見せてくれた紅白戦での勝利に対する執念に、チームとしての成長を感じました。黒ビブス軍団が黄ビブスに、そして、緑ビブスに破れるという土曜日の波乱に次いで、日曜日は黄・緑連合軍が引き分けを演じました。誰が出ても同じ戦いができるチームを目指していくことに間違いはないと確信した週末となりました。生徒自身も、一人一人は弱いけれど協力して力を合わせれば、どんな強い相手にも敗れることはないと感じたことでしょう。日曜日に早出をしたR21が最後一枚残った黒ビブスには見向きもせず、緑ビブスを装着したシーンがそれを物語っていました。

週末二日間の練習にもかかわらず、土曜日は23人、日曜日は20人も集まった二年生。土曜日はパナソニックの主力選手二人と一緒にラグビーができました(三宅選手にはエンドボールでフェイントパスの妙技を披露していただきました)。この日を心待ちにしていたというR24は病欠してしまいとても残念でしたが、参加した生徒たちは本物に触れるという得難い体験になりました。K20は日曜日、前日に続いて絵日記を提出してくれました。日曜版にはやはり、ワイルドナイツの霜村選手の絵とコメントが書いてありました。人物画が二年生になるとかくも丁寧に描けるものかと改めて感心させられました。T2も久しぶりではありますが、自主練メニューを書いたノートを提出してくれました。彼には、土曜日の練習前にゴムボールで手打ち野球のピッチャーをやって貰いました。コントロールの利いた球をビシッと投げていました。

土曜日から新たなメニューとしてボールキャッチング練習を採り入れました。まずは、楕円球ではなく、小さなゴムボールでゴロの取り方(後逸しないように腰を落として足で隙間をなくす)とフライの取り方(空宙にあるボールに向けてまっすぐ両手を伸ばし=ボールを迎えやすいようにレールを作るイメージ=、キャッチと同時に脇を締めて肘を曲げ胸元まで衝撃を抑えて運び込む)をコツをつかむまで練習しました。コツがつかめたところでラグビーボールに挑戦してみました。K16は身体を横に向けたタックルに強い姿勢を取りながらフライをキャッチできるようになりました。

これ以外にオフロードパスの練習もいよいよホールドによるコンタクトありの実戦的なものに移行しました。一度簡単に説明しただけで、すぐに見よう見まねができる二年生です。相手のアウトサイドショルダーでタックルを受けると同時に外に加速すると、タックラーを軸として自分の身体が内側に回転する感覚が生まれます。数回の練習で既にその感覚をつかんだ生徒が沢山いました。ソニー=ビル・ウィリアムズの影響か片手でパスをする生徒もいました。片手で放るパス。NZではつながればOK。「うまくいくのがいいプレー」とNZの指導者からヒントを得た野上常翔学園高監督が固定観念の押しつけをやめ生徒の創造性を高めたことを思い出し、苦笑い。でも小学生のパスの基本は両手です。この練習の効果が早速紅白戦で出ていました。いつもなら正面タックルを受け倒されることが多かった生徒が、ずらしてタックルを受け、回転した身体で味方のサポーターに手渡しパスを通すシーンが何度もありました。立ってプレーが継続し、あれよあれよとゴールに突き進んでトライ(H7もよくトライしました)。それが黄・緑軍団勝利に繋がった一因かもしれません。

出光興産の創業者より、大阪で起業し数々の難局を乗り越え、今では子供たち全員が知っているミスタードーナツを日本に紹介した人物の方が、馴染み深いかもしれません。ダスキンの創業者鈴木清一氏を支えた生涯の師天香が関東大震災を「内的衝動」として捉えたように、鈴木氏も外資に自社を乗っ取られ路頭に迷うという「内的衝動」を火の洗礼と受け止め再起した不屈の精神を忘れてはなりません。同社の経営理念も二年生のラグビー人生に相通ずるところがあるようです。

一日一日と今日こそは    あなたの人生が(わたしの人生が)   新しく生まれ変わるチャンスです

自分に対しては   損と得とあらば損の道をゆくこと   

他人に対しては   喜びのタネまきをすること 

我も他も(わたしもあなたも)   物心共に豊かになり(物も心も豊かになり)  生きがいのある世の中にすること

合掌

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2 thoughts on “間もなく三年生になる『敗れざる者』たちへ

  1. 指導員の皆様、週末連日のご指導ありがとうございます。土曜日の紅白戦で黒ビブス軍団が黄、緑ビブス軍団に連敗して落ち込んでいる姿に彼らには申し訳ないが、観ていて痛快でした。おまけに観ていた黄ビブス全員が緑ビブスを応援する姿に息子も「完全にアウェイ状態やった」と言ってました。翌日の紅白戦では黒ビブスも円陣を組んで作戦会議?をしていたようです。いずれにしても「生徒26人誰が出ても同じプレーが出来る」今季完全制覇のサントリーの様なチームが出来上がる事を信じて応援して行きます。(Mコーチ勿論パナソニックも応援します。)

    • T6のお父さん 黒ビブスもがんばってましたよ! マジすごい!と思ったことが試合中にありました。試合中相手がノッコンします。 レフリーしていた私が”アドバンテージ”と言って手を水平に挙げます。 それを見ていたボールを持っていない黒の選手は ”アドバンテージあるぞ!続けろ!” と言ってボールを持ってる選手やサポートしている選手達に攻撃を継続するよう伝えていました。 そしてそのまま攻撃を継続しトライ! 選手全員情報の共有ができてました。 アッパレでした。 家でどんなトレーニングされているんですか? 凄すぎます。