カテゴリー: '16-6年生チーム

四年生直前に振り返りたい『33の法則』

今日は昨日と打って変わって春めいた日差しの中、生徒29名が集まりました。先々週から33名となった三年生にもう一人体験の生徒が加わり、病気やピアノの発表会など行事で5人欠席でも三年生の勢いは衰えません。T18が連れて来てくれた校友Daito君は36キロというずっしり安定感ある体躯を活かした縦突進を幾度も見せ、ラグビー初心者とは思えないスポーツセンスが光っていました。体験の生徒がかくも毎回輝いて見えるのはなぜ?

今週もOBでトップリーガー歴が10年を超えるベテラン選手に来校いただきました。三年生のクラスにも進んで教えに来てくださり、ちょうど1対1のアタック・ディフェンスを行っていたタイミングに、ステップでの抜き方を見せていただきました。三年生が今月から開始した最新のステップをいとも簡単に操り、三年生ディフェンダーを釘づけにして抜き去ったのは、生徒にも「生の教材」となったようです。早速、「僕も、僕も」とステップをやりたいと手を挙げる生徒が現れました。その一人R26がまず一平選手に挑戦です。パスを受け、外側にスイングして内に切ろうとしたところで惜しくもスリップダウン。でも惜しかった。何人かのチャレンジャーの中で、T2が唯一習いたてのステップでトップリーガーを内側に置き去りにして抜き切ったのは見事でした。

2対2でも模範演技を行っていただき、キーファクターを伝授くださいました。①「ボールは両手で持つ。なぜなら、片手だとパスするときに持ち変える時間がかかってしまう」②「ぎりぎりまでディフェンダーを引き付ける」と簡単にパスを通すことができると。さあ、生徒はどうだったでしょうか。背番号21以降の生徒達を見ましたが、引き付けるのがうまくいかないようです。それはなぜか。皆相手に次に何を仕掛けるかの意思表示ができていないまま、パスを放っていました。それでは相手を支配することはできません。引き付ける(支配する)ためには、相手にヒットする、あるいは、抜き去ると思わせることが必要です。その意識変革だけで、パスが通るようになりました。H32は花粉症で眼を痛がりながらよく頑張りました。

一平OBは、高校日本代表、大学で主将、トヨタでも4年間主将経験があるキャプテンシーとゲームメイク能力の高い選手として有名ですが、実物は物腰柔らかなナイスガイの印象が残りました。パナソニック、神鋼だけでなく、トヨタも応援したくなりました。来季も現役継続宣言(非公開情報だったかな?)され、ますますの活躍を期待しましょう。

新学期を迎えるとすぐにスクール大会です。今日は、キックオフを想定したアタック・ディフェンスを4チームに分かれて行い、キッカー側が一列で面となり前進する方法を、一方、キャッチャー側は、相手に捕まりながらボールを小人数でコントロールしてバックスに供給する方法を繰り返し練習しました。7人チームを4組作れる贅沢を味わっているうちに、三年生の練習も残すところあと1回となりました。今日まで皆勤賞候補の4名については、本日約束の賞品を発注済ですので、来週何がなんでも来てください。

ドイツでベストセラーとなったという表題の本では、企業のイノベーション(新機軸)について数々の成功や失敗から導かれる教訓めいた法則がちょうど三年生のメンバーと同じ数だけ採り上げられて興味深いものがあります。例えば、

2-ビートルズの法則:確固たる市場地位を持つ企業は、イノベーションに適応する機会を逃すだけでなく、往々にして新しい技術を理解する努力すら諦めてしまう。(1950年代の音楽界を席巻したロックンロールは、ビートルズを除き、いまやミュージシャンの多くが過去の人として忘れ去られてしまっていることから)

20-合気道の法則:相手の戦法や力を逆手に取り、チームを成功へと導くアイデアを得ること

21-楽団の法則:ジャズバンドのように何が生まれるかわからない創造性と、オーケストラの秩序だった組織体系の両方を兼ね備える器用さがチームには求められている

25-飴の法則:報奨制度(飴)は創造的な仕事には向かない。外部要因(ご褒美の飴はもうないよと言う)により意欲が損なわれ、質の低い成果しか生まないからだ。三年生に当てはめるなら、飴でやる気を出すのではなく、チーム自身が金太郎飴になって内なる刺激を促進し、創造的なチームプレーを発揮する原動力としたい。

我らが三年生も思えば新機軸を打ち出して五合目まで到達できました。イノベーションを成し遂げ、さらにそれを維持している企業には独自に培った法則があると言います。三年生はこれからも、メンバーそれぞれが独自のひらめき、情熱、能力を発揮して頂を征服することでしょう。

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