カテゴリー: '16-6年生チーム

二年生に向けて「他競技から学ぶ」

日本全体を襲った寒波も幾分和らいだ日曜日、一年生22人(4名欠席)は芝生の上で仲間たちといつも以上に戯れていました。芝が彼らにとってコンフォ―トゾーンなのかもしれません。今日も、将来綺麗に刈り込まれた芝の上でプレーしている自分を夢見ている生徒のプレゼンを聞かせて貰いました。S14の発表は開口一番「日本代表の9番か8番になる!」という力強い宣言から始まりました。そのために日曜日の練習だけでなく自主練も一生懸命頑張るそうです。(一同拍手!!)彼は今日も練習前のキックで最長不倒距離をマーク。8番で代表ならNZ元代表でNo8のジンザンブルックでしょうか。今でも忘れられない90年代の南アフリカ戦で決めたロングドロップゴールはNo8の常識を覆すパラダイムシフトでした。お父さん、今からいっぱいご飯を食べさせてください。高校日本代表に選ばれて今日挨拶してくれたU君のように。

今日の練習は最初から戦闘モードのウォーミングアップです。テーマは「他競技から学ぶ」。

22人を4チームに分け、コートの半分でアメリカンフットボールをもう半面でインド発祥のカバディを即席で行いました。少ない説明で実戦に移すことも類推力(アナロジー思考)強化に繋がると思い、簡単にしか説明しませんでした。

アメフットは前の3人がガードをして、後ろの数名がスペースへ攻撃するというフォーメーションで行いました。途中からラグビーのようになってはいましたが、生徒は勝敗に拘り興奮気味でした。

一方、カバディは誰も知りません。コーチも昔から存在は知っていましたが、Uチューブ(http://www.youtube.com/watch?v=FrtyQ1uSRB4&feature=related)で改めて観て「これは凄い!」とうなりました。選手の体格はトップリーグのラグビー選手と変わらずがっしりとしていて動きはシャープです。ラグビーと同じように敏捷性、冷静な判断力が要求される格闘技と言っていいでしょう。違うところは球技ではないことと、ヨガの要素を取り入れた深い呼吸法です。攻撃側の一人(レイダー)が相手陣に入れば息を止めて「カバディ、カバディ」と唱え続けないといけません。呼吸を止めながら相手に全身を使ってタッチする回数を競うわけですが、相手は手を繋いで逃げながら、レイダーの隙をついて捕獲(手を繋いだ2人がチェーンのように捕まえたり、一人がタックルのように倒して固める)することができます。ラグビーに通ずる要素が満載です。生徒も最初は戸惑いがありましたが、捕獲できると知るやレイダーを果敢に捕獲していました。この練習はこれからも続けたいと思います。本当は「カバディ」と言い続けないといけませんが、今回は相手陣5秒ルールとしました。K20がレイダーとなった時に、俊敏な動きを見せていたのが印象的でした。

これらの練習の前に、1対1の押し相撲と柔道の横四方固めをやって貰いました。横四方固めはなかなか外せるものでなく、脱出した生徒は少なかったようです。ある生徒はピクリとも動かないほどフリーズ状態で笑ってしまいました。

最初から変な練習のためか、生徒は脳内お遊びモードになってしまい、集中した練習にならず、耐久トレーニングに切り替えました。15個のコーンを1M間隔で横に並べ、生徒11人がコーン上に立ち、15個のコーン全部で「五体投地」を行って貰いました。コーチも一緒です。本当はスクールの歌を歌いながらやりたかったのですが、反感を買いましたので今回は歌わず。次回は歌わせます。これだけで終わらず、5M間隔で3か所コーンを置き、真ん中のコーンからバック走し五体投地、10M前にコーンで五体投地、5Mバック走で1周です。これを2周走2セットコーチと一緒に行いました。速い生徒はコーチを抜いていました。凄い一年生です。

最後に2チームに分け(2で割れる・割れない背番号で二分割)、ミニゲームを行いました。ローカルルールはトライする前にパスをすること。最初、控えに回ったR15はいつも以上にハッスルして密集から抜けて力強いトライを披露しましたが、レフリーの非情なペナルティの笛に「それ、最初に言ってよ!」とキレてました。(説明してなくてごめんなさい)キレてからのタックルも良かったよ。この他、T18、M19、T2の低いタックルも確実に相手を止めていました。R27もタックルに行く姿勢がよかった。Y17もさらに走力を増していました。自信つけたね。S6、S10のアタックは周りがよく見えて来た。皆タックルを受けた後しっかりボール持って倒れるところが素晴らしい。Y3とK12は鼻血を出しても泣かずに頑張りました。

Jリーグのクラブが4つもある県の小さなクラブが生き残るために差別化という思想を選択し、小学生の練習にフットサルを取り入れたそうです。ボールに触れる頻度がサッカーより格段に高く、判断の回数もそれだけ多いことから、フットサルをすることで、細かな技術と判断力が磨かれる効果が現れたそうです。効用はそれだけでなく、仲間との連動性の仕方が徐々に意識されてきたとのことです。フットサルはボールを持たない選手が動いてスペースを空けることから始まり、そのスペースに誰かが入ってパスを受けたり、そのままドルリブルで進むという連動性で成り立っているとのことで、一人が止まるとスペースができず「場が固まる」状態を生み、連動性が生まれないようです。強くなる夢を持つ一年生にもこの差別化の思想は他競技ながら参考になる話です。

来週はいよいよ一年生最後の練習試合直前練習。来週のハッスル度を見てメンバーとキャプテンを発表します。

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5 thoughts on “二年生に向けて「他競技から学ぶ」

  1. 今日も楽しいメニューをありがとうございました!
    新シーズンの練習にパクらせていただきます(^^ゞ

    今日のR15はなんか対外試合よりも気合いが入ってましたね(*^_^*)
    私が久々に真横に陣取って観ていたからなのか、ルールを知らなかったことにキレたせいなのか(^_^;)
    ヒット、タックルの時の奇声?にもビックリしましたし、ヒットのパワフルさも今までとは違うR15をみることができました!(^_^)v
    また次のステップに進もうとしているのでしょうか?
    どんどん成長してちょうだい!!
    でも、相撲の時の姿勢の高さは修正してもらわないと。。。

  2. R15父さん、
    ホントに密集で声を出して抜け出していましたね。まさに昇龍(ベトナム語でタンロン。ハノイ市の旧称です)の年になりそうな勢いで、今度の試合が楽しみです。
    楽しみな生徒が一杯でコーチの観察力も問われます。大変だあ。

  3. ジンザン・ブルック 懐かしい・・・
    すごいプレーヤーでしたよね  つい反応してしまいました^^ 

  4. 他競技から学べるものは数多いと思います(^o^)
    サッカーでもメッシ・香川・ディ ナターレとフィジカルでは劣りながらもボールのもらい方やスペースの使い方でDFを切り裂いてますもんね。
    ラグビーに通ずるところはあると思います。
    イチローは走っている車のナンバーを見続けて動体視力を鍛えたらしいですし。
    何でも応用できるワケですよね。
    そういう発想をを子供の時からしてるとヒラメキや創造力は膨らむはずですね(*^^)v
    また妙案があれば頂きに上がります!(^^)!

  5. takahashiさん、病み明けピンクさん、

    コメントいただきありがとうございます。50年ぶりの寒さ(-20℃)だったというソウルに出張してましてお返事が遅くなりました。
    神鋼の平尾は黒目の動きだけでスペースを作ったとか、マラドーナは直線的な動きしかしていないのに相手が何人も彼のボールを奪えないままゴールを奪われた有名な「マラドーナ理論」なども思い出しました。
    閃きや創造性が潜在意識に刷り込まれる様な練習どんどん取り入れましょう。