まず、いつも通りラダー各種とコーンタッチ練習。ラダーで、次はこの動き、と指定した動きができない子がいて、いつのまにか指定と違う動きになっていることに自分でも気づいていないのだと思う、と書きました。この年頃だと、自分の体の動きと意識の関連みたいなものがまだはっきりしていなくて、意識しないまま自然に体が動くように動いてしまっているのではないかと想像しました。
このようなことは、他でもあり、パスを「手で捕る」と何回言っても胸で捕ってしまったり、下から手が出る子がいます。また、二人で連携してディフェンスをする練習でも、横に並ぶことができず縦になってしまったりして、うまくいかなかったりします。
夏合宿で寝食をともにしてみるといろいろなことが見えてくるもので、どうもそういう子たちは「幼い」のではないかという気がしてきました。普段のプレーだけ見ていると、ものすごいタックルをしたり、ステップをきったりするのでそうは見えませんでしたが、週1回たったの2時間、ラグビーの練習の中で見るだけでは分からないことも多いですよね。言われたことを理解して、体の動きにつなげるということに関しては、精神年齢に比例するようです。
そこで思いついて、今回生まれ月調査をしてみました。分かったことは、言われたことがすぐできて、大活躍をしているグループはすべて4・5・6月生まれでした。どうも言葉が通じにくいな、と思っていた子は全て1・2・3月生まれ。この年頃での早生まれのハンデは思った以上に大きいようです。
ただ、分かったことは、いろいろ通じなくても半年経てばできるようになるわけですから、怒ったり焦ったりする必要はなく、待てばいいこと、1年生ですらこれだけ差があって苦労するわけですから、幼年で投げるパスなど到底ムリ、ということでしょうか。
その後は、2on2。直径2mくらいの円の真ん中にボールを置き、2対2でこれを争奪するものです。攻撃側は円の中に入れますが守備側は入れません。攻撃側は守備側にタッチされたら、5mくらい離れたポイントにもどってから出直しになります。20秒以内にボールを奪ったら攻撃側の勝ち、20秒守り切ったら守備側の勝ちとしました。半分くらいの確率で守り切れるようになってきました。攻撃側がクロスしたりして、マークの受け渡しが必要になってきたりするともっと高度になってきますし、戦術を教えつつ続けていくべき練習かと思います。
次に、タックルバッグを二つ並べて、その間を突破する練習です。突破できなかったらパスとすると、最初からパスをしようとして背中から当たってしまい、勢いがなくなるというのがこのくらいの年代での悩みなのですが、突破したら5点、パスしたら3点、ボールを取られたらマイナス3点、と点数をつけることにしたら解決しました。実戦で使えるようにもう少し練習したいと思います。
最後は、正方形のグリッドで、ボールを持って走る相手に対して2人で連携してデフェンスする練習です。両端からのスタートだとかなり守れるようになってきたので、二人が重なった位置からのスタートなど、難しくしてやってみました。これはもう少し練習が必要です。