とうとう2011年の総決算の日がやってきました。好天、柔らかいグラウンド、そして健康に恵まれ、一年生は3チーム編成で合計7試合のハードスケジュールをこなすことができました。応援の保護者の皆様、一日大変お疲れ様でした。そして、お子さんたちを常に勇気付け、メディアで取り上げられない(日本では)マイナースポーツのラグビーから気持が離れないようこれまで様々な工夫をこらしてこられたことでしょう。本当にありがとうございます。
総決算の結果は6勝1敗となり、全勝という目標は達成できませんでしたが、最高級「一年生印」の金太郎飴が今日完成したと自信を持って申し上げます。強い相手が同じ171号線沿いにあるということを感謝し、強敵高槻RSにはあきらめることなく何度でも挑戦させて貰いましょう。
では、今日できたての金太郎飴軍団の活躍をここに記しておきます。
①9:45~エイトフォース1vs枚方
開会式後の第一試合、駐車場前の渋滞でメンバーの集合が心配されましたが、なんとか8人全員揃いました。ところが、ウォーミングアップ開始早々、J22が転倒し古傷を痛打。大粒の涙で早くも一人抜け、暗雲が漂う中、キックオフ。暫しの膠着状態からキャプテンS10がスクラムから右へ抜けだし軽快なステップの後、モール形成しドライブ。こぼれ球をH9がピックし先制トライ。その後もキャプテン、S6がペナルティから果敢に前進。ジャブがじわじわと効いたところでペナルティからラック、H9が左隅に回り込んでトライ。タックルで防御に回っていたT18も右隅にトライし折り返し(4-0)。後半は、5本続けてノーホイッスルトライ。S14→R15、S10→R15と繋いで、ラバーマン(日本語で「うなぎ」)R15が連続トライ。繋ぎ役で終わらないのがキャプテン。ブルドーザーのように密集をかきわけ半ケツ状態も構わずトライを強行。続いてS6も負けじとトライ。その直後、初めて自陣5メートルラインを割られたところで、R15、S6の上を下へのハードタックルをお見舞い。自陣からT2も抜けて快走を飛ばしトライ。ここで痛々しげなJ22を投入。なんと交替早々、S6から受けたボールを小脇に抱えてトライ(何や気持の問題だったか)。S6、R15連続トライ、そしてR15の激しいタックルでノーサイド(15-0)。次の高槻戦に期待が膨らみます。Man of the Matchは最多トライ数だけでなく、ピンチを救ったビッグタックルなどでR15(今度ボールを持ったら前だけ見て走ろうね)。
②11:25~エイトフォース3vs八尾B
試合前の練習で、「今日一杯トライできるような気がする」と予言者のようにつぶやいたH13がキックオフ早々タックル、トライ。これに触発されたか膝下のキャプテンマークがまばゆいR27も左サイドを大股で走り込み堂々のトライ。今日の主将はそれだけでは終わりません。直後、相手のいちばん大きい選手にタックルで前進を阻止。3分、予言者H13が右オープンを弧を描きながら快走しトライ。4分、H7もスクラムから左オープンを抜けだしトライ。今日は試合時間10分ハーフと長く、スタミナが続くか心配されましたが、杞憂に終わりました。最大のピンチ(自陣ゴール前の相手ペナルティ)を3人掛りのタックルでゴールを死守。直後のスクラムで右ショートサイドをK20が力強い走りを見せゲインラインを突破。ハーフウェイラインも越えトライ目指してまっしぐら。そして一年生になって初のトライ!ゴール目指すあの凛々しい顔は忘れられません。8分、H13が大きくゲインするも襟首を掴まれペナルティからすかさずR27が左隅へトライ。前半の〆は、自陣深くのラインアウトからY5が器用に相手防御網をするすると抜けだし、巨体を揺さぶりながらトライ(7-0)。後半前、円陣の中でキャプテンは「一点もやらへんぞ!」と掛け声。生来のリーダーシップが発現した瞬間でした。後半開始早々、マイボールキックオフから今日が人生初めての試合となったM23(ウルトラマンの星座?M28か)が中央突破を試みそのままトライ。新人S25に続いて、ただものではありません。こうなるとオールドボーイズも負けてはいられません。Y5が彼より大きな相手に果敢にタックルで前進を阻めば(この後にも何度もタックルで止めていました)、主将もペナルティからトライ。その後、相手の左サイド快走をK20が追いタックルを試みますが惜しくもはずされトライ献上。それでもT8がタックルで相手のノッコンを誘い、拾い上げたM23が人生2度目のトライ。またまたT8が相手ボールを奪い、Man of the Stepの称号そのままに癒し系ステップで翻弄。予言者H13も自陣ゴール前のスクラムからゲインラインでタックルを受けながらも倒れずそのまま右サイドをラン。最後はフェイントのアクセントも付けてのトライ。なんと3本目のトライまでやってしまったM23は、敵陣深くでのゲインラインを割ってトライへ一目散の相手を追走。ハーフウェイライン辺りで抜いてしまい、振り返って止めるというフォレスト・ガンプのようなスーパープレイ。勝ち知らずのチームがどこでこんなになっちゃたのかコーチにもわからないまま、主将がトライしノーサイド(13-1)。Man of the MatchはK20が初受賞。おめでとう。最高でした。サプライズは気に入ってくれたでしょうか。この他、特別賞が二本出ました!これまでなかなか練習に参加できないことが多かったT8とスーパー新人M23には、ブラジルとロシアのコインが授与されました(BRICs諸国の残りはあと2カ国)。
③12:15~エイトフォース1vs高槻
今日の大一番。侍ブルー軍団にどこまで近づいたか、場内に緊張が走る中、ここでアクシデント発生。先発5人衆の一人T2はどこ行った?8人が力を合わせてもどうかという試合に2人体調不良では、先が思いやられます。案の定、開始1分。モール状態からサイドを簡単に抜けた相手が先制トライ。モールだけでなく、ラックからもサイドを割られトライ献上。ここからは豊中軍もよく攻め一進一退の好ゲーム展開。T18が右サイドを走り込んでトライを狙ったところに相手18の激しすぎるタックルを受け、頭を痛打しリタイヤ。
しかし、ここでファイトを燃やした選手がいました。S14は敵ゴール前のマイボールペナルティを真直ぐ持込みドライブ後、ラック形成、周平が左に飛び込んで初めてのトライ。3点差で折り返したかったところをラックからの追加点を許し1-5で折り返し。後半は、マエストロS10が意地のタックルを連発。H9、R15もタックルで防戦しましたが、相手18の変幻自在なステップワークに翻弄され1-11でノーサイド。相手は5人で交替せず戦っているのに対し、豊中は全員投入しても全く歯が立たなかったこの差をこれから埋めるため、一人ひとりが変化して行くしかありません。Man of the Matchは最初から最後まで泣かずにチームを率いた主将に決定。また大きく成長しました。
④13:05~エイトフォース2vs枚方
お待たせしました。早朝から他のチームの練習に付き合わされて汗が出たり引っ込んだり。エイトフォース1が勝利した相手にどこまで善戦できるか。春から2回目のキャプテンM19を中心にまとまれるかが鍵です。開始1分、ペナルティからK4がトライ。大きい相手に逆襲され同点となりましたが、その後もK4の3連続トライで引き離します。今日はK4がタックルでも魅せてくれました。なでしこK16もトライかと思わせる快走がありましたが、相手のハードタックルで押し出されました。大丈夫かと心配でしたが、おしりをさする仕草だけでケロッとしていました(今日マインドマップを見せてくれてありがとう。よく描けていたよ)。タックルでファイトを燃やすY3はK4から受け取ったボールをインゴールにタッチダウンし後半へ(5-1)。後半早々ペナルティからK4が追加点。キャプテンも相手ボールを奪い取りトライ。A11も黙っていません。突進からモールとなり、S25が持ち出してトライ。さらにA11は何重の防御網をかいくぐって大きく前進したところで主将に繋がりトライ。さらに左隅に飛び込んでトライかと思われましたが、惜しくもノッコンの判定。残念でした。最後はY17→S1と繋いでトライ(12-3)。Man of the Matchはトライだけでなく、味方へのパス、タックルの活躍でK4。次は高槻戦で頑張ろう。
⑤13:30~エイトフォース1vsアウル
高槻戦で負った深手の傷が癒えぬまま京都の有力チームと対戦です。T2の感想通り「大人のラグビーみたい」な統制の取れたチームでした。ユニフォームも強そうなフクロウ軍団にどこまで食い下がれるか。キックオフ早々J22→T18の繋ぎからモールで押し込むもアンプレイアブルで相手ボール。膠着状態からトライを奪われた後も、何度かトライ献上のピンチがありましたが、相手が2度もゴールラインを間違えトライ不成立に救われました。(0-1)後半1分、2分とH9がトライを連取し逆転。勢いに乗るH9はタックルでも活躍し、S6→T18と繋がりT18意地のトライ。反対にS6→H9もうまく繋がりトライ。2点差と油断できない状態の中、T18のトライを阻止した追いタックルやR15の右サイドのトライ、その後のタックル2連発も出て5-2でノーサイド。1年目からアウルに勝てました。Man of the Matchは後半彗星の如く現れてチームの暗いムードに光を灯したH9。3回連続受賞は新記録です。おめでとう。
⑥13:55~エイトフォース2vs八尾A
大きい相手でしたが、まずS1が正面で止め、Y3、K16もタックルで相手をなぎ倒します。K4の4連続トライの後、キャプテンM19もトライ。タックルで頑張る女神K16やS1もトライ競争。K4さらに2点追加で折り返し(9-0)。後半は、A11が目の覚めるような走りでトライ。Y5もそうですが、Man of the Match効果(受賞後はトライがスイスイ取れるようになる)が早速出ました。自陣ゴール前のスクラム後のモールからS25が押し返し相手のトライを阻止。さらにインゴールからS25快速をとばしてトライ。その後のタックルでタッチに押し出したプレーも素晴らしい。キャプテン、Y17、Y3と連続トライでノーサイド(15-1)。Man of the Matchは新人ながらS25が堂々2度目の受賞!もう新人とは呼びません。わがチームの貴重な戦力です。
⑦15:10~エイトフォース3vs八尾B
朝から長丁場もいよいよラストゲーム。コーチは昼食も忘れるほど「白熱教室」で楽しませていただきました。この試合に前回以上の差をつければ本物と認めましょう。開始早々H7が先制トライ。次いで絶好調男H13もトライ。キャプテンも際どいトライ。またもH13のトライとタックル。突然ラグビーゲームの醍醐味に魅了されてしまったM23も自陣からボールを持って俊足を披露。ギャラリーに目くばせしながら走る余裕を見せてトライ。H13、M23、H7またもやトライで後半へ(8-0)。後半は腹痛で朝の試合に少ししか出られなかったT2を参戦させた早々にトライ。トライの味を覚えたA11も加点。同じく自陣ラインアウトからK20が中央突破しトライ。キャプテンもキックオフ後のモールからトライ。T2のトライに次いで、今日はタックルで大活躍のY5もトライ。最後はキャプテン自ら小指の先で止めた追いタックルで相手トライを阻止。マインドマップに描いた追いタックルが今日現実のものとなりました。点差も前回と比べ1点増加。沖田艦長じゃないですが、何もかもすべて素晴らしい!(14-1)Man of the Matchは予言通りH13に決定。2回目の受賞おめでとう。
今日の帰路、車上(自転車ですが)で「采配」という言葉が浮かびました。中日ドラゴンズの前監督は近著『采配』の中でこう締めくくっています。
「・・・人生の素晴らしさは、誰と比べて幸せだから、というものではない。大切なのは、何の仕事に就き、今どういう境遇にあろうとも、その物語を織りなしているのは自分だけだという自負を持って、ご自身の人生を前向きに采配していくことではないだろうか。人生には、仕事であれ家庭であれ、自分以外の人間と少なからず関わりがあり、それによっていい思いもすれば、悔しさを噛み締めることもあるだろう。だが、自分の人生を采配出来るのは、ほかならぬ自分だけであり、そこに第三者が介入する余地はない。ならば、一度きりの人生に悔いのない采配を振るべきではないか。」
強敵に恐怖を感じ怖気づくのも自分、恐怖を自分の力に変えるのも自分。金太郎飴そろい踏みとなった今日から一年生の新たなステージが始まります。