カテゴリー: '16-6年生チーム

三年生、『伝え方が9割』かも、人生は。

今週は木枯らしも手伝って寒さが増したものの、強風にはならず幾分暖かさが戻った今日、三年生26人(6人欠席)は今年ホームグラウンド最後の練習を元気よく声を出して頑張りました。ちょうど半分の生徒がラグビーノートを提出して、皆で飼っている「魚」のお腹が真ん中あたりまでビー玉で埋まりました。この調子だと年内に口元まで詰まるかもしれません。提出を受けたノートには、高槻RSさんとの試合に始めて出た生徒の、「悔しかった」、「今度は勝ちたい」という力強い思いが書き留めてありました。

広いグラウンドの今日は、恒例のキックベース。ただし、キックしたらダイアモンドを一周するルールから、1塁毎に進塁できるルールに変えました。これまで重視したキャッチングとパス回しから、インフィールドでの生徒の判断力とコーリング力を鍛えることを主眼としていきます。そのためには、野球の基本的なルールを覚える必要があります。コーチが生徒の歳の頃はON(王、長嶋)巨人のV9達成を生でTV観戦していた時代。それから間もなくカラーTVに変わり、広島東洋カープの赤ヘル打線が目に眩しかった時代になり、世は少年野球ブーム。日が暮れるまで毎日草野球に明け暮れた世代にとって、今の生徒の野球理解度の低さに愕然としますが、時代は変わっていくもの、教養としての野球に取り組む感覚でもいいので、基本だけは押さえて欲しいものです。今日は、M19の一塁ベース踏み忘れをY3がアピールプレー(インプレー中に審判に対し反則のあったことを申し入れるプレー)でアウトにしたのは、ルール上見過ごせなかったのか、ルールを熟知していたのか。一塁ベースを踏み忘れ幻のホームランとしたMr.ジャイアンツこと長嶋選手の走塁を再現した一コマでした。

キックベースに興奮し、すっかり温まった生徒達には、前回の試合で課題の残ったブレイクダウン(接点。タックル後に攻守複数の選手がボールを奪い合うこと)で確実にマイボールにする、あるいは、そもそもブレイクダウンにしないプレーをすることを主眼に練習しました。

まずは、パスとサポートの基本から。この基本ができないままプレーしてしまうと、簡単にタックルポイントを相手に読ませてしまうだけでなく、受け身ができない体勢で倒されてしまい危険です。ブレイクダウンと直接には関係ないようでも、強い姿勢で接点を迎えられるとても重要なトレーニングです。これまで「テトメ」の合言葉で「手(ハンズアップ)→取る(キャッチ)→見る」の動作を徹底した成果が出ているのか、単純な落球は減ってきました。これからは、「アーリーキャッチ→パス→チョップ→サポート」の意識付けを行うべく、今日から新たな練習開始です。

アーリーキャッチはこれまでも行ってきたボールの捕球方法です。自分の体を縦半分に線を引いて、ボールが来る側でキャッチします。リラックスした状態で声の方向に向きパスをする。この時、パスの直後に、自分の対面(ディフェンダー)とパスを受ける味方とを結ぶ線上に体を入れる動き(チョップ)を入れます。こうすることでサポートに早く向かえるだけでなく、対面より先に動けるようになります。「アーリーキャッチ→パス→チョップ→サポート」を分解してじっくり取り組みました。何度も練習すると、言われた通りにできる生徒が沢山現れました。なんと、最後のニューフェイスH32がおもしろいようにパスを決めています!試合で決めたパスの感触が残っていたのでしょうか。本人も嬉しそうにニコッと微笑んでいました。目標は一歩でパスを貰い、次の一歩でパスを放る、同時にチョップもできるようになる。彼ら32人なら、小学生のうちにマスターできそうです。

基本でありながらなかなかできない難しい練習でしたが、仲間に拍手されるプレーが多く、ここで新たな取り組みを開始することにしました。第一次のフェーズ(スクラムやラインアウトなどセットプレーからの攻撃。日本でも最近テレビで「フェーズ7」などと表示されることが多くなりました)から出たボールがフライハーフに届き、フライハーフからセンターにパスをするという設定で、フライハーフがサインを出して攻撃するという取り組みです。今日のサインは、ループ(パスしたら、くるりと反対側に回り込んでパスを受ける)とクロス(シザースとも。鋏のように横に流れた状態で内側に走りこんで来るセンターに短いパス)。ループを「1番」、クロスを「2番」と決め、早速全員がサインプレーに挑戦です。

開始早々、真冬の珍事発生。フライハーフのポジションについたR15がボールをアーリーキャッチし、さあパスというタイミングで「2番!」のサインコール。この斬新さにコーチ一同絶句。本人は一生懸命なので何も非はありません。コーチの説明不足でした。サインはパスを受ける仲間にインプレーの前に予め伝えることが大切です。気を取り直して臨んだサインプレーの練習は拍手喝采の渦に包まれて終了しました。

そして課題のブレイクダウンでは少人数のユニットでのボールの争奪戦を行いました。5M間隔で背の高いコーンを一直線に4本立てて置き、内側の2本の間に4人がうつ伏せで待機します。コーチの笛でボールがインフィールドに転がされ、最も内側の二人が両サイドの近いコーンを回ってボールを取りに行き、次の二人が外側のコーンを回ってボール争奪に加わります。最初に素早くボールに絡めるかが大事ですが、次のプレーヤーにボールを繋げられるかがポイントです。最初のプレーヤーには途中からセービングをやって貰いましたが、皆(T18とK8は自主練経験あり)初めてながら上手にボールをセーブしていました。次にマイボール側のサポーターがオーバーしてクリーンなボールが出ていました。中にはY5のようにオーバーしようとする相手を逆に体重で押し返しふっ飛ばした生徒も現れました。このプレーを待ってました!更に人数を2:2から3:3に増やし実戦さながらの激しい攻防となりました。

最後に、チームボールドとチームフレキシブルでミニゲームを行い、白熱の戦いの結果はイーブン。フレキシブルがめきめきとチーム力を高めてきました。一方、チームグロウスは、コンタクトダミーを使ってヒットの基本(当たる肩と反対の腕でボールを保持し、次のヒットで持ち替える)とオフロードパス、ハンドオフを行い実戦に備えました。二人のキャプテンR24とE28(試合の特別賞で貰ったという白パンを嬉しそうに履いていました)が100点満点の見本をニューフェイス組に「こうするんだよ」と言わんばかりの激しいプレーで伝える様は頼もしい限りでした。

表題の本の作者でコピーライター兼作詞家(郷ひろみ・Chemistry)の佐々木圭一氏は、伝え方にはシンプルな技術があるといいます。学校では教えてくれない伝え方や言葉の技術を持っている人は、働いても成果を出せると自らの経験(幼少の頃から転校が多くコミュニケーションが下手だったとか)から断言しています。同氏は相手に「イエス」と言わせる伝え方を3つのステップにまとめています。

①    自分の頭の中をそのままコトバにしない:何でもかんでもストレートに言わない

②    相手の頭の中を想像する:お願いする相手がどう考えるかを想像してみる

③    相手のメリットと一致するお願いをつくる:相手にとってみたらまさに望んでいることを考える

キックベースでも、パスでも、サインプレーでも一緒に行動したい仲間がいれば、この原則は使えそうです。そして、相手の心を動かすコトバにも隠された法則があると言います。以前、紹介した、「考えるな、感じろ」(スター・ウォーズのヨーダ、燃えよドラゴンのブルース・リー)のように正反対のコトバを組み合わせると強いコトバになると言います。コーチングにも役立ちそうです。以下は様々な本で出会う米国のボブ・ムーアヘッドという牧師さんの詩で、この本にも正反対のコトバの技術の例として採り上げられています(抜粋)。

この時代に生きる 私たちの矛盾

お金を使ってはいるが 得るものは少なく

より便利になったが 時間は前よりもない

知識は増えたが 決断することは少ない

持ち物は増えているが 自分の価値は下がっている

長生きするようになったが 長らく今を生きていない

急ぐことは学んだが 待つことは覚えず

ファースト・フードで消化は遅く

利益に没頭し 人間関係は軽薄になっている

 

忘れないでほしい 愛するものと過ごす時間を

それは永遠には続かないのだ

人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるものではない

どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ


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三年生、『伝え方が9割』かも、人生は。” への4件のコメント

  1. コーチの皆様、いつもありがとうございます!
    久々に登場、失礼いたします(^^ゞ

    R15も体と口は着々と成長してますが相変わらずの天然ぶりは変わらないようで(≧∀≦)
    親の顔が見てみたいです( ̄∇ ̄)
    話を聞かない、人のプレーを見ない、挙げ句の果てには奇行・・・(>_<)
    いつかは一般人になることを切に願います。。。

    珍しく一緒にいる時間の長い正月休みはしっかり1年の振り返り練習をしたいと思います
    年明け、変わったR15になるのか、はたまた全く成長を見ないのか、楽しみにしておいて下さい(*^^*)

    • R15父さん、
      久しぶりのコメントありがとうございます。
      「桃」発言以来、優等生発言が多かったので、サインコールをした瞬間うれしくなってしまいました。これからますます大人びて来ますから、もうこれが最後かなと思うと寂しくもあります。
      週末楽しみにしています。積もる話を聞かせてください。

  2. R15お父さん以上に自分も久々の登場で、大変失礼いたしますm(__)m

    さて、Fukushimaさん始めコーチの皆様、いつもご指導ありがとうございます。

    八中は回りが住宅地のせいか、太陽の動きが間近に感じられて、前半は日だまりの中で、後半は寒空の下で、練習を見守っておりました。

    出だしのキックベースでは、外野はお父さんがズラリと並んで、ジャイアンツの長野選手ばりにライトゴロを決めたら盛り上がるかなあと考え、途中の二人一組のパス練習では、ループ、クロス、これは見るは易し、するは難しで、自分がやれば慌てるんだろうなあと思い、最後のミニゲームでは、名審判MKTコーチの臨機応変な場面設定に対して、もし自分だったらどんなプレーをする?と勝手に子供たちと同じようにシミュレーションしておりました。

    自分はもちろん体を動かしてはいませんが、頭の中で子供たちといっしょになって練習をした感覚で、自分の「保護者」ラグビー脳はしっかり感じていたのかもしれません(*´-`)

    来週の(今年最後ですね)練習も楽しみです。

    • S25お父さん いつもありがとうございます。 今回のアタック&ディフェンスにつきましては 1)エリア的には味方ゴール前、中盤、相手ゴール前、2)セットプレーとしてスクラム&ラインアウト、3)そして突然発生するペナルティーという状況設定のなかで
      選手がどう動くか? 見ていました。 両チームともディフェンスにつきましては ”絶対守ってやる!”という意気込みは感じました。 アタックにつきましてはまだどのように攻めればよいか? 困っているようでした。 TOPリーグの試合やYou tube などを参考に自分なりに考えて! どんどん練習や試合で試してみてください! (私も考えます。)