カテゴリー: '16-6年生チーム

三年生は『インビクタス/負けざる者たち』

意識の上での三年生最後のテストマッチは、3勝3敗1分のイーブンパーでホールアウト。三年前より続く混沌とした地中からようやく地表が見えてきたかのようなチームプレーが随所に見られました。ニューフェイス軍団もそれぞれチームに貢献できた一日でした。チームを支えた個人を讃えるMan(Woman) of the Match(副賞の世界のコインは、今回全て今月5日に86回目の誕生日を迎えたタイのプミポン国王の肖像入り)が全部で19本も飛び出し、来年はさらに良い年になりそうな予感がした8試合を振り返りたいと思います。

①    さぬきRS vs チームボールド:開会式後の第一試合はマイボールでキックオフ。青々とした天然芝の陸上競技場内で思う存分動き回る我が豊中は、大きい相手にひるむことなく、ゲームキャプテンでフライハーフの司令塔を務めるT18を起点にパスが繋がり、いつにないスムーズな滑り出し。3分、T18からのオフロードパスを受けたS6が先制のトライ。T18自らも切れ味を増したステップワークでスペースを突き加点。成長著しいR26も木枯らしが路地裏を抜けるように防御網の裏に抜け、サポートしていたS1に繋いでトライ。S1は相手モール内のボールに絡み何度もマイボールにする頼れるフォワードになりました(MOM)。後半開始早々、ラックを得意とする相手に手薄のショートサイドを突かれトライ献上するも立て直し、後半から参戦のS14がT18のパスを受けてトライ。これで調子が出たか、相手陣内のペナルティでH9からパスを受けた途端に2人飛ばしのロングパス。偶々なのか(失礼)、S6の懐に収まりそのまま飛び込んでトライさせる離れ技を披露してくれました(MOM)。最後はペナルティから密集に突っ込まず冷静にS6へパスしてトライ(6-1)。R15もチームのために何がベストかを考え行動できるようになりました。

②    紅白戦:チームフレキシブルとチームグロウスのメンバーを中心にシャッフルして2チーム作り試合をしました。2分、ボールドから加入のR15がペナルティから難なくトライ。相手の中心選手K8(先週のメンバー発表に記載が漏れててごめん)が負けじとハーフウェイ辺りまで押し返したところをイメージキャプテンT30が真横から低いタックルを敢行し、前進を阻止。眼前で目撃したタッチジャッジFJIコーチ絶賛の人生初タックルでした。前半最後は、R21がスピードで相手を抜き去り右隅にトライし逆転(MOM)。後半、初タックルで自信をつけたトリックスターT30は教えたこともないダイブトライでゲームを振り出しに戻しました(MOM)。もう一人のトリックスターM23も触発されたか30メートル以上の独走で追いタックルに入った妖精(エルフ)K16を引きずってトライし再逆転。これで火がついたかエルフK16が「倍返し」トライで同点とした(Woman of the Match)ものの、相手の冷静なエルフY17が再々逆転。最後は遅刻しても許せてしまうJ22が加点し紅白戦ノーサイド(5-3)。

③   枚方RS vs チームボールド:2試合目で緊張もほぐれた様子のS6が開始1分、縦横無尽に駆け抜けてトライ。ブレイクダウンターンオーバーで加点したH9が元祖トリックスターK4にパスしトライを演出。その後もH9は巧みにスペースを突いて2連続トライ(MOM)。後半開始早々、中央突破を図った相手を小指の先で止めゴールを死守した勇者18がタックル、セービング(小学生ではめったに見られないプレーですが、チームのために身体を張ったプレーは彼ならではのもの)、モールのボールをもぎ取るトライなど(MOM)で相手に付け入る隙を与えません。S14はまたもロングパス(今度は狙った通り)K4に通し加点。8分、両サイドの攻撃に備えざるを得ない中央部へのキックオフでカウンターを食らいトライ献上。しかし、攻撃の手を緩めることなくY17、S1が連続トライでホイッスル(10-1)。

④    枚方RS vs  チームフレキシブル:開始早々、タックルにいかない悪い癖を露呈しながらも、チームの番頭役S10が相手モールにしつこく絡んだ末、ゲットしたボールをM23に供給(その後もターンオーバーで大活躍。MOM)。M23はお決まりの恵比須顔トライで振出に。ここからはJ22が4連続トライで追いすがる柳と菊色ボーダー軍団を突き放し後半へ。後半は、トリックスター改名、恵比寿ターM23の独壇場。オフロードパス、トライ、タックルと誰もが成しえない「非連続の変化」をもたらし7-2でノーサイド。

⑤    高槻RS vs チームボールド:出だし3分間攻め続けるも難攻不落のディフェンス網を破ることができないまま、オフザゲートのペナルティからトライ献上。4分もスクラムからフライハーフの縦突進を受けてしまい追加点を許す嫌な展開。しかし、そこでひるまないのがフォワードの要に成長しつつあるS1。ペナルティから前進し、うまくサポートしたK4が虎の子のトライを獲得(MOM)。その後も波状攻撃をよく食い止めるも、抗しきれず2トライを許し後半へ。後半はS6が一次防御網をかいくぐりフルバックに位置する18番と勝負を果敢に挑むもトライならず。何度もハードタックルを食らい涙した過去から大きく成長してくれました(MOM)。S14の悔し涙が物語る力量の差を見せつけられた敗戦となりました(1-6)。

⑥    さぬきRS vs チームグロウス:午後から参戦のK12が開始早々、先月中学部卒業パーティで送られたお兄ちゃん譲りの地を這うタックルが2本炸裂(MOM)するも、対外試合経験のほとんどないニューフェイス組主体では、海峡を渡り強いチームとの試合を重ねる相手との力の差は歴然。後半助太刀のR26が1トライを返すのが精一杯と思いきや、K31が人生初タックル成功!(MOM)。点差そっちのけで何よりも嬉しいプレーでした(1-11)。

⑦    高槻RS vs チームフレキシブル:なすすべなく大敗したボールドと打って変わり、奇想天外M23星雲が先制トライ。その後2本のトライを取られるも、ゲームキャプテンJ22がモールサイドを抜け独走の同点トライ。またも2点返されながら、R15が1点差に詰め寄る粘りのトライで後半へ望みを託します。しかし、ハーフタイムできっちり修正してくるところは流石。結局、J22が1トライを返したのみで4点加点を許し4-8でノーサイド。伏兵S25、Y5がそれぞれタックル成功(MOM)し、永遠のライバルの背中がまた見えてきたようです。

⑧    枚方RS vs チームグロウス:本日のファイナルマッチ。応援団長A11(MOM)率いる仲間がだれ気味の中、負けないラグビーを若いチームで考え、引き分けることができました。それまでディフェンスに行けていなかったR21が見違えるタックルを見せると、K31が今日2本目のタックル成功。格闘家パパ(実は星一徹か)の秘密特訓の成果が早くも現れました。初のゲームキャプテンに最初戸惑いながらもE28が大きく前進しオフロードでR24に繋ぎトライし同点。その後、身体を張った鼻血プレーで退場(H9に交替後、トライし1点リード)。後半は、K12のナイスタックル、J22のトライなどで1点リード。午後参戦した最後のニューフェイスH32もボールを持ってパスするプレーでチームに初貢献(MOM)。これで三年生全員が今年MOMを受賞することができました。最後トライを取られ同点になったのは残念でしたが、よく負けずに頑張りました。

何度大敗しようとも屈することなく明るい未来を夢見ている三年生を見て思い浮かべるのは今日を挟んだ両日が命日のネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領とジョン・レノン。

「門がいかに狭くても、自分が自分の運命の支配者であり、自分の魂の指揮官である」との信念で27年間の投獄生活からアパルトヘイト政策を平和的に終結させて新しい民主的な国家の礎を築いたマンデラ氏も、「地面の下に地獄なんて無いし、僕たちの上にはただ空があるだけでみんながただ今を生きているだけ」と歌ったレノン氏も夢を最期まで失わなかった偉人。

今朝、生徒を集め、実在したアメリカンフットボール選手の話をしました。1970年代の米国で、ルディという少年は幼い頃から名門ノートルダム大学のフットボールチームに憧れていた。地元の高校のフットボールチームではそれなりの成功を修めるものの、選手としては余りにも小柄な体格(身長160cm、体重55kg)のうえ学業成績の悪さと家庭の経済的事情があり、このため大学進学を断念。しかし夢をあきらめきれない彼は、自分の夢を叶えるべく働き、必死に勉強した結果、ノートルダム大学への転入が認められ、夢にまで見たチーム入りを果たした。結局、卒業前の最後の試合のラスト10秒足らずにしか出場できなかったが、その一瞬に全力を傾けタックルを成功させ、超満員の観衆に「ルディコール」を受けた。

ルディにできたことが、もっと体格や知能に恵まれた君たち三年生にできないはずがないと言って試合に送り出しました。こういう実話には真剣に耳をすます良い子たちです。こういう話の一つ一つがいつか彼らのバックボーンになってくれたらコーチ冥利につきます。


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