カテゴリー: '16-6年生チーム

『“遊んで”伸ばす!』三年生になる生徒の運動能力

早朝小雪が舞った今日、日本ラグビーの大晦日はサントリーの3年連続優勝で幕を閉じました。久方ぶりの神鋼も後半最後に「らしさ」を出した試合となりました。サントリーの大久保監督曰く「カルチャーの勝利」。清宮元監督当時から一貫して培ってきたチームのウィニングカルチャーと、誰が出場してもトライの取り方が変わらないラグビースタイルが今日の勝利に繋がったということでしょう。今シーズンは、ともすれば満腹感が漂うチームを「スティル・ハングリー(まだお腹が減っている)」と言い切って短時間集中型の練習をこなしてきたようです。われら金太郎飴軍団二年生チームも1週間に1度の濃密な練習を春から続けてきました。全体練習前のタッチラグビーも恒例となり、スピード感ある展開が既にできていることにコーチも唸らされます。今日の早出は定着しつつある顔ぶれにR24が加わりました。スキーなどアウトドアライフを過ごして精悍な顔つきになってきました(今日は23人の参加)。

全体練習の最初はウォーミングアップとして、イングランドラグビーユニオンが8~9歳児の練習に推奨しているエンドボールを行いました。ハーフコートで、両サイドに3m幅のゴールを設定し、相手ゴール内に味方キーパーを一人立たせて、キーパーにパスが通れば得点というゲームです。相手への接触を禁じるバスケットに近い球技です。5回パスを行ってからキーパーにパスができることとしましたが、最初は相手に取り囲まれて身動きできない生徒が散見されました。4チームの中でパスのコツを覚え、リズミカルに得点を重ねたチームが優勝しました。以前強いバスケットチームの特徴について書いた「ボールをオープン(フリーの状態)なチームメイトに渡そうと本当に望むこと」ができたチームの勝利でした。スローフォワードもオフサイドもないゲームですが、様々な動きや思考が求められ、眠気覚ましにはよいウォーミングアップだと思います。

一汗かいたところで、生徒を集め先週の試合のレビューを行いました。K20がいつものように絵日記に感想を書いていましたのでコーチが全員に読んでから考えて貰うことにしました。「『タックルは、あいてにからだをぶつけてたおせ』とコーチに言われた」。タックルしている生徒の形相に「怖い」と感想を述べた生徒もいました。「コーチにタックルしろ!、なんでタックルしない?今度はタックルすると約束しろ!などと言われたらどう思う?」と聞けば、決して気分はよくないと感じたようです。先週のコーチの指導に不適切な部分があったことを生徒に詫び、これからは、おもいっきりプレーしたことをコーチは褒めることはあっても文句を言わないし、(一年生の最初に説明した)「~するな!」といった否定的な言い方はしないこと、コーチは皆に命令する人ではなくて、「パスができなかったら、キックしたらどうか」といったアドバイスをする役目であることを改めて説明しました。コーチに言われる前に自分から考えて行動することがこれから大事だと伝えました。「三年生になったら自分達で練習を考えてごらん、A11できるか?」と尋ねたところ「え~!無理無理!」と右手を横に振って倒れそうになっていました。三年生では未だ無理としてもこれだけ自分達で考えて行動できる彼らです。きっと六年生になれば、そこまでできるカルチャーが根付いていると思います。

生徒がいつものようにこうして沢山集まってラグビーに興じている姿を今日こそ嬉しく思った日はありません。原点に帰った清々しい気持でからだを動かすための土台作りの練習を行いました。運動能力は急に伸びる時期が、長い人生の中で3回あると言われています。第一段階は生後から小学校低学年まで、第三段階は高校から20代前半まで、その間の第二段階がまさにこれから三年生になる彼らに訪れようとしています。この伸びるタイミングをのがさずに適切な刺激を与えてあげることがコーチングの最も大きな使命だと思います。元プロテニスプレーヤー松岡修造が主催する「修造チャレンジ」のコンディショニング部門責任者の佐藤雅弘氏はこうおっしゃっています。

「からだを動かすことは心の問題とも深く結びついています。スポーツや運動で難しい課題にチャレンジしたり(挑戦する心や冒険心)、精度が求められる動きにじっくり取り組んだり(自分をコントロールする能力、集中力)、できるだけ長く続けられるように頑張る(忍耐力)ことや、2人で行うエクササイズで相手を信頼して身を任せたり(信頼感)、一緒になってタイミングをとる(協調性)ことなど、いずれもからだの能力だけでなく心にもプラスの影響を与える」

この伸びる時期に上記の能力、信頼感、強調性を高める練習が求められるわけですが、その中で、同氏は第二段階でコーディネーション能力を高めることが特に重要と言っています。その能力には、次のようなものがあります。

①あらゆる体勢でからだを支える能力  ②さまざまな状況に的確に反応する能力  ③どんなときにもバランスを保つ能力  ④リズミカルに動く能力、タイミングよく動く能力  ⑤動作を巧みに組み合わせる能力

コーディネーションとは要するに、筋力や筋持久力、心肺持久力、スピード、パワーといった体力要素を実際の動作に結びつけるための能力ということです。今日は、からだを支える能力と反応力を高めるトレーニングを行いました。

①からだを支える能力トレーニング:孔雀の羽(二人が前を向いて手を繋ぎ一人がからだを真横に倒し、孔雀が羽を広けだ形をつくる、できた生徒はさらに両手で見事に羽を広げることができました)、太腿に立ってポーズ(コーチの太腿の上に両足を乗せ、からだをまっすぐに保ったまま前傾し両腕を左右に広げる)、相撲取りの「そんきょ」ポーズ(股を開いて足の親指に力を入れて支え両腕は左右に広げる)、手押し車(体幹トレの師範K12が見事な車体を披露してくれました)

②反応力トレーニング:両手を狙ってヒット(二人が向き合い、一人が手のひらを合わせて前に出し、相手はできるだけ速くこの手をたたく。たたかれないように上下左右によける)、手を重ねてヒット(向き合った二人が両手を甲を上にして上下交互に差し出し、いちばん下の手でいちばん上の手を素早くたたく)、ボール連続キャッチ(後ろを向いた生徒に笛の合図で振り向かせ左右どちらかにボールを放り、キャッチさせる。)

これらはコーディネーションの基本中の基本ですが、徐々に高度なトレーニングに挑戦してもらおうと思います。家の壁の穴から庭の木に野球のボールを投げて跳ね返ったボールをキャッチする練習までは求めませんが、ご家庭でもできるトレーニングを是非お願いします。

 


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『“遊んで”伸ばす!』三年生になる生徒の運動能力” への1件のコメント

  1. 紅白戦で気づいたこと!  7人制になって 手で持って蹴るキックができるようになります。 学校ではサッカーなどする機会があると思うのでたくさん蹴る練習をしてください。少し遠くからシュートするなどロングシュートも蹴っておいてください。 ラグビーボールをもっている生徒さんはボールを縦にしたり横にしたり、真ん中蹴ったり、先っぽ蹴ったりいろいろなところを蹴っておいてください。 次にキャッチングです。試合では相手もボール蹴ってきます。高く蹴られたボールは胸でしっかり取らないといけませんので、学校ではドッジボールなどで遊ぶときしっかりキャッチできるように慣れておいてください。 では!