カテゴリー: '16-6年生チーム

交流戦に勝利した二年生に告ぐ。『現実を視よ』

茨木RSさんとの伝統の交流戦を終え、台風で荒れた先週末を挟んだ初めての練習が漸くできました。昨夜の雨のおかげで硬いグランドがほどよい柔らかさと湿り気を帯び絶好の練習日和でしたが、秋の運動会・お祭りのシーズン真っただ中ということもあって出席人数は19人と低調でした。

今朝は、スクールに来てコーチに挨拶をした順番で好きなビブスを着られることと勝手に決めて生徒を待っていました。練習開始1時間前、前回の試合でチームTのゲームキャプテンS6が現れるや開口一番「神鋼の森田恭平がMVPやった!」。スクールOBの活躍を自分のことのように自慢げでした。次は君の番だよ。ほどなくS10、T18、R15、H9が続々現れ、皆の大好きな黒ビブスが早くも完売。昨日運動会だった生徒が多く、コーチから聞くまでもなく「かけっこでいちばんだった!」との報告を受けました。よく頑張ったね。来週も早出の順番で好きなビブスを選べることを出席生徒全員に伝えましたので、コーチも寝坊できなくなりました。有言実行は大変です。練習前に集まった生徒でタッチラグビーを行いました。これから寒くなるので、ウォーミングアップとして今後も継続します。タッチのルールとの違いは、タッチした生徒のビブスの番号が奇数ならタッチをされた生徒が3歩前進してダウン、偶数の場合はタッチされた生徒がその場でポップパスという点だけです。今日は慣れていないため、相手の番号まで意識が回りませんでしたが、徐々に慣れてくれば、奇数を探すような動きが出てくると思います。しかし、今日でも既にパスをノッコンせずによく繋げていて感心しました。

全体練習では、まず交流戦のレビューから。対戦した2つのスクールにいずれも勝利したことを讃えました。一つ負けたけれど、負けた相手との再戦で仲間が勝利してくれました。TRS二年生チーム全体としてどうかが重要です。運動会でいちばんになった?と聞けば、ほぼ全員の手が挙がりました。かけっこでいちばん、それはとても素晴らしいことです。コーチは学校の運動でいちばんを取ったことが一度もないので負け犬の遠吠えと思われそうですが、ラグビーは鈍足でもいいんです。『鈍足だったら、速く走るな』の作者(元早稲田大学ラグビー部監督の中竹氏)自身も大学の中では決して足が速くなかったそうですが、「ラグビーは凡人でも生き残れる術を残してくれているスポーツ」、「試合では絶対に全力で走らずに、余力を残し動きまわり、運動量で勝負をする。足が遅いのだから、どんなに頑張って速さで勝負しても負けてしまう。なら、別の部分で勝負すればいい」ときっぱり。では皆は何がいちばんか、数人の生徒に尋ねました。Y5は聞いて欲しくて仕方ない様子で「体重が36Kあります」とマイベストをカミングアウト。身長の高さならJ22も負けていません。中には勉強や音楽(鼓笛隊の活動で今日欠席の生徒もいます)なら誰にも負けない生徒もいるでしょう。生徒には自分のいちばんを見つけてそれを伸ばそうと伝えました。そういうコーチも、生徒へのないものねだりではなく、生徒の「あるもの探し」ができないとコーチ失格と言われそうです。

今日は人数が少ないこともあって、前半はレクリエーションの定番メニューを沢山用意して久しぶりの仲間との親交を深めることとしました。

1.4チームに分かれてリレー:①ボール股挟み(簡単かと思いきや、よく落としてやり直していました。結局、カンガルー跳び方式が正解でした)、②胴周りボール回転、③首周りボール回転、④ボーリング(5M先のピンを倒してボールを持ち帰る競争はすぐ結着がつくと思いましたが、なかなか当たらないものです。盛り上がりました)、⑤インパルス(輪になって手を繋いでスタート地点の生徒が右隣の人の手をギュッと握りしめ、握られた人は同じく右隣の人の手を握り、信号を速く2周させたチームの勝ち。目を瞑り真剣になって信号を伝達している様子は手だけが動いて微笑ましい光景でした)、⑤エアーボールキャッチ(エアーラグビーは二年生の専売特許、ボールなしと言った瞬間、「エアーや!」とはしゃいでいました。アイコンタクトでバーチャルのボールをパスしましたが、2個輪の中に放り込むといつの間にか1個でパスを回しだしていました)

2.じゃんけん列車:全員が近くにいる相手と1対1でじゃんけんし、負けた方が相手の肩に両手を乗せて列車を形成し、別の列車とじゃんけんします。あっという間に長い列車になりました)

3.手をたたこう:犬の足などお題を出し、その本数だけ手を叩いて、全員の息を合わせます。クモ、イカまでは良かったですが、「さざえさんの波平の髪」のお題に拍手が止まらず、どうしたのかS14に聞いたところ「横にもじゃもじゃしている」とのこと。出題ミスでした。

親交が深まったところで、1vs1のステップ練習を行いました。レクリエーションの余韻があったのか、どうも集中できません。全員を集めてこれからの目標をもう一度確認しました。2週間前の交流戦に勝ったことで自分達が強くなったと思っていないか。「成功は一日で捨て去らないと将来の成功に必要な要素が見えなくなってしまう。優秀な人間ほど、過去の思考パターンに引きずられる傾向がある」とは「ユニクロ」ことファーストリテイリング会長兼社長がずっとおっしゃってこられたこと。一つの頂きはクリアできでも、次の頂きを極められる保証はどこにもありません。常にゼロベースで高みに臨む気構えでなければ、チームとしても個人としても成長はありません。誰かが変えてくれるだろう、そう思っているうちはいつまで経っても何も変わらない。二年生にはまだ難しいかもしれませんが、夏合宿を自分達で乗り越えられた生徒達です。きっとわかってくれると思います。先ほどの柳井氏が近著でジョン・F・ケネディの就任演説の名スピーチを取り上げていますが、これからのゴールデンエイジに向けて急成長する二年生にも心にとどめて欲しいフレーズです。

チーム(スピーチでは「国」)が君のために何ができるかではなく、君がチームのために何ができるかを問いかけてください。

金太郎飴たちの「あるもの探し」の旅がいよいよ始まります。

 

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4 thoughts on “交流戦に勝利した二年生に告ぐ。『現実を視よ』

  1. いつもお世話になっております。最近、五年生のコーチをさせていただいており、なかなか二年生の成長している姿を見れておりません。ビデオ鑑賞会楽しみにしております。
    今日は、二年生のお兄ちゃんが、多く在籍している五年生、六年生が鶴見緑地で試合だったのですが、弟達に負けず、お兄ちゃん達もそれぞれの一番のものを見せてくれました。
    コーチとして有意義な一日でした。

  2. H9父さん、
    五・六年生のお兄ちゃん達、頑張りましたね。上級生が強いとスクール全体が盛り上がります。今の一・二年生も4年後、後輩達の模範となるようなチームになって欲しいものです。先月の一年生の試合を拝見し強いチームになる予感がしました。二年生は26人が一体となったときにはじめて強いチームになると思います。息子さんの昨日の様子を見ていると、自分はチームに何ができるかを考え始めたようです。彼の持ち前のリーダーシップも大事にしながら、チームのフォロワーシップをいかに高めるべきか。次回の練習テーマとして取り組んでみたいと思います。
    今月DVD鑑賞会を企画します。ご参加よろしくお願いします。

  3. いつもお世話になっております。
    本日は5年生兄の試合付き添いの為
    鶴見緑地まで来ておりました。
    2年弟仲間達とウロウロしたり
    兄より年上のお兄さんにベタベタくっついて遊んでもらったり。
    普段自分の試合の時は緊張しっぱなしですが、本日はリラックス。
    買ってきたざるそばとおにぎり3
    つペロリ食べておりました。体重増
    加は確かですが 本人確認しましたら
    34K だそうです。
    彼の食欲の秋はまだまだ続きそうです。

  4. Y5母さん、
    体重聞き間違えてました。まあ、じきに2キロくらい増えそうな勢いですね。見かけによらず試合で緊張するタイプなんですね。気付きませんでした。昨日のミニゲームで突き指した中指を痛がって何度も見てくれとせがんでいましたが、ナイーブな一面もありますね。
    でも五年生になったらお兄ちゃんのようにでっかくなってフォワードの要として活躍して欲しい ものです。