カテゴリー: 校長ノート

自見弘之先生を偲んで

自見弘之 元校長 の訃報

5月11日 亡くなられたと私は翌日に知らされました。

享年77歳

少し体調を悪くされてはいたが、まだ少しお若かった。

15年前、私の子供が幼稚園の時、豊中ラグビースクールにお世話になることになりました。

すぐに「おい、コーチになれ」と自見先生から言われました。

丁重にお断りをしながら、しばらく、息子の様子、コーチの献身的な様子をみて、

半年したら「自見先生、コーチにならせていただきます」と言っていました。

あれが15年前。懐かしい。

昭和62年から副校長をされ、平成5年から平成19年まで校長。

私の知る限り、自見先生のスクールで発言される時の ものさしはシンプルでした。

「おい、絶対(大きな)ケガさせるな」

「おい、スクールではもっと基本的なことをさせろ」

「おい」というフレーズで始まるこのことばが、一緒に活動した指導員の心には、今もしっかり根づいていると感じます。

スクールの始まりと終わりの「おはようございます」「さよなら」の挨拶もずっと続いています。

自見先生のご葬儀に多くの久しぶりの先輩方のお顔をみてから帰ってきた日の夜、冊子中の自見という名前のあと「スクールの方針」のページもみていました。その中に「常に安全性を重視して活動を行っていきます」とあります。この安全第一の伝統はずっと以前から豊中ラグビースクールの柱として続いています。これはラグビードクターとしていろいろな怪我や事故を診てきた自見先生の心にあったはずです。そして今後も、ラグビーがまわりから信頼されるスポーツとして、続けていかねばならないものです。私の提案する「シンプルでイージーな誰もが楽しく面白いと思えるラグビー」を実現するなかにも、自見先生のいわれた「絶対ケガをさせるな」「もっと基本的なことをさせろ」があってのことです。安全対策を継いだ私自身、先生の棺をお見送りするシーンを思いだしながら、改めて皆様に伝えるべきと思い返した次第です。

自見弘之先生

ありがとうございました。

心よりご冥福をお祈りいたします。

平成29年5月14日 中村夫左央

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